ディープな雪国生活に触れる 小国、飯豊で移住体験ツアー

雪から家を守る除雪作業「雪掘り」を体験する参加者=小国町

 豪雪地の暮らしに触れる移住体験ツアーが、小国町と飯豊町でそれぞれ23日から2泊3日の日程で行われている。24日は首都圏や隣県などから参加した男女17人が、除雪作業や雪道の運転などディープな雪国ライフを体感した。

 小国町では、雪から家を守る「雪掘り」に挑戦した。地元の横山信一さん(72)が除雪道具やかんじきの種類を紹介。参加者は慣れないかんじきに四苦八苦しながらも、1.5メートルほど積もった雪をスコップで掘り起こした。仙台市から親子で参加した佐々木柚乃さん(8)は「こんなに深い雪は人生で初めて。小国で暮らしてみたい」と笑顔を見せた。

 飯豊町では、雪道に不慣れな参加者の不安を解消するため、運転講習を実施。「いいでどんでん平ゆり園」の駐車場で、凍結路面での急制動とスラロームを体験した。「怖くてスピードが出せない」と戸惑う声に、長井警察署の担当者が「急ブレーキや急ハンドルなど『急』がつく運転はしない」とアドバイスした。

 千葉市から夫婦で参加した須藤和朗さん(51)は「スラロームで滑りそうになり焦った。移住したら、学んだことを生かして運転したい」と話した。

 ツアーは町と町観光協会、やまがたアルカディア観光局が連携し、それぞれ実施した。

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