「悪くない。むしろ良かった」川崎に敗戦も、湘南の新主将キム・ミンテは自信示す「守備で大きな綻びは無かった」

[J1第1節]湘南ベルマーレ 1-2 川崎フロンターレ/2月24日/レモンガススタジアム平塚

湘南ベルマーレは2月24日、J1開幕節で川崎フロンターレと対戦した。

7分に池田昌生のゴールで先制に成功。しかし、24分に脇坂泰斗の強烈なミドルシュートで同点に追いつかれると、56分にはGK富居大樹がエリソンにボールを奪われて被弾。1-2で逆転負けを喫した。

試合後、今季から主将を務めるキム・ミンテが次のように振り返った。

「チームとしては、全然悪くない。むしろ良かったのかなと。ただ、個々の能力の差は感じました。特に、川崎の中盤の3人(脇坂、橘田健人、山本悠樹)と、家長(昭博)さん。局面ごとの判断もそうですし、苦しい時間でもボールをキープしてファウルを取り、流れを切るプレーもさすがだなと。

課題としては、ボールを握る時間があまりなかった点。昨季の終盤は、自分のところで落ち着いてボールを持てました。あとは、先制して上手く試合に入れたのに、脇坂さんのゴールで流れを持って行かれた点。そのひとつ前でミスからボールを失ったり、セカンドボールを拾えないシーンもあったので、細かい部分の精度は高めたいです」

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相手との差や課題を口にするなかでも、悲観するような様子は一切なかった。新システム4-4-2の初陣だった点や、川崎がACLを戦った関係で試合勘に差があった点など、理由は様々あるというが、何よりも「今後への楽しみ」が大きいようだった。

「4バックは、それぞれの選手が見るべきスペースが分かりやすいので、走りすぎることなく、我慢強く戦えます。今日も失点こそしましたが、守備で大きな綻びは無かったですし、勝てるチャンスもあった。自分自身、これからが楽しみですし、もう少し試合を重ねて、個々の判断が良くなれば、さらに面白いチームになれると思います」

力強い口調で自信を語ったキャプテンは今季、どのようにチームを統率するのか。声とジェスチャーで熱く味方を鼓舞しながら、冷静に戦況を読む経験豊富なCBにかかる期待は大きい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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