伊調馨さんのブロンズ像 八戸市武道館(青森県)に年内設置 「不思議な気持ち、光栄」

銅像への思いを語る伊調さん(中)。左は石川委員長、右は澤内さん

 青森県八戸市の市武道館に同市出身でレスリング女子五輪4連覇の伊調馨さん(39)のブロンズ像設置を計画しているモニュメント制作実行委員会(委員長・石川廣伊調馨後援会長)は24日、同館で記者会見を開き、概要を説明した。同席した伊調さんは「私はまだ生きているので不思議な気持ち」とはにかみながら、「市民の生活の一部に私がいられるのかと思うとうれしく、大変光栄だ」と語った。

 ブロンズ像は長根公園内にある同武道館入り口に設置する。高さ60センチで、台座を含めた全体の高さは2メートル。2016年のリオデジャネイロ五輪で4連覇を果たし、右手の指で4をつくり、左手で金メダルを掲げた伊調さんの半身像を予定している。

 石川委員長によると、制作費約1千万円は市内の複数の企業から募り、目標金額達成のめどがついたという。3月に発注し、完成まで4~5カ月かかる見通し。市が武道館前に24年度に整備する予定の「伊調ロード」と合わせて設置する。

 伊調さんは「武道館は小さい頃毎週のように通い、(伊調ロードは)五輪金メダルの夢を描いて通ってきた道。そこに自分の名前がつき、道を通る子どもたちが新たな夢を築いてくれればうれしい」と期待した。

 実行委メンバーで伊調さんの恩師の澤内和興・八戸クラブ会長は「五輪4連覇は女子では世界でただ一人。伊調さんに敬意を持つ子どもたちが銅像を見れば毎日の練習の気持ちも変わるはず。2年後の青森国民スポーツ大会に向けてさらにレスリング普及に努めたい」と意欲を述べた。

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