ラグビー仲間の絆太郎と力太郎は農家の子 家族総出で芋の収穫、練習に来られない…そうだ今こそAll for one! 収穫に“助っ人”参戦、コンテナ257箱を満杯に 長島

赤土の中から大きく実ったバレイショを掘りだす鹿児島ジュニアラグビーFCのメンバーと家族たち=長島町浦底長島町浦底

 鹿児島市のラグビーチームが18日、鹿児島県長島町浦底の畑で、早春バレイショの収穫を手伝った。繁忙期で練習に来られないチームメートのため、持ち前のスタミナを生かして約350平方メートルの畑を掘り上げた。

 鹿児島ジュニアラグビーフットボールクラブの小学生約50人とその家族。大半が鹿児島市内在住だが、指導者の青木真さん(48)=姶良市=が昨春まで長島に勤務していた縁で、同町鷹巣小4年の野中絆太郎君と弟で3年の力太郎君も毎週練習に参加している。

 ただ、バレイショの収穫期を迎え、週末は家族総出で作業するため、練習は休みがちだ。早く収穫を終えて練習できるよう、青木さんが手伝いを提案。チームの仲間とその家族が長島へやって来た。

 絆太郎君と力太郎君は、仲間にマルチはぎやイモの掘り方を手ほどき。大人も子どもも「大きい」「たくさんある」と歓声を上げ、赤土まみれで奮闘した。半日がかりで25キロ入りコンテナ257箱が満杯になった。

 兄弟の父、優太郎さん(37)は「普段は家族だけの作業だが、みんなが掘ってくれて助かった」と感謝。チームメートの中尾昊矢君(紫原小5年)、石井瑛司君(田上小4年)は「毎年この作業をしているのはすごい」と驚いた。青木さんは「収穫は貴重な体験。長島から片道2時間かけて毎週練習に来る仲間の熱意も感じたのでは」と話した。

〈別カット〉赤土の中から大きく実ったジャガイモを掘りだす鹿児島ジュニアラグビーFCのメンバーと家族たち=長島町浦底長島町浦底

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