チワックスの保護犬、初日からへそ天の大物ぶり 白いクルマを見るとウキウキ 「前の飼い主さんはドライブ好きだったの?」

健康良好、性格もすこぶる良いチワックスの保護犬・レオ

埼玉県・茨城県を中心に行き場を失ったワンコを救い、幸せな第二の犬生へとリスタートさせる活動を行う犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)。同団体に2023年5月に保護されたチワックス(チワワ×ダックスフンド)がいました。その名は「レオ」。保護時推定6歳ほどで、体重は約6キロほどでした。

バックボーンはわかりませんが、健康状態も良く、性格も良好。リアンの預かりボランティアさんの家にもすぐに溶け込みましたが、その家の息子さんはレオを毎日自分の部屋へと連れて行き、一緒に寝ていたと言います。預かりボランティアさんは「息子がこんな風にワンコに接するのは初めて」と言います。レオが、それだけお利口さんでかわいいことを表すエピソードです。

人間に対する不信感なし?

レオは預かりボランティアさんの元でも、すぐにヘソ天で寝ていました

レオは預かりボランティアさんの家に来た当初から、仰向けになってヘソ天で寝てしまうほどでした。レオの「大物感」を感じますが、違う見方をすれば、それだけ人間に対する不信感が薄いとも言えそうです。

散歩も大好きで、家の中でボールを使って遊ぶのも大好き。とにかく非の打ちどころがないレオですが、ただし、遊びが過ぎて家で飼っている文鳥に対して「ワンワン!」と威嚇する場面もありました。でも、ワンコとしてはこれも自然な行動。元気で明るい様子を前に、目を細める預かりボランティアさんでした。

自動車を見ると自ら近付いていき乗りたがる素ぶり

レオの様子から「元いた環境では、大切にお世話されていたのでは?」と思うほどでしたが、その片鱗を感じさせることがありました。

預かりボランティアさんが散歩に連れていった際、その道中に白やシルバーの自動車を見かけると、レオは積極的に近づいていき、その自動車に乗りたがる素ぶりをたびたび見せました。想像では、元飼い主が白かシルバーの自動車に乗っていて、レオを連れてよくドライブをしていたのではないかと思います。そして、そのドライブの時間がレオも大好きで、いまだにそのときの時間を忘れられず、白やシルバーの自動車に近付いていってしまうのではないかと思われました。

預かりボランティアさんは、レオのそんな素ぶりを見て切ない気持ちになりましたが、元飼い主はどうしてこんなにかわいいレオを手放すことにしたのでしょうか。もしかしたら、本当にやむを得ない事情から手放したのかもしれません。

その家はレオが苦手なサイレンが鳴る消防署の隣だった

やがて「迎え入れたい」という里親希望者が現れ、トライアルを実施することになりましたが、預かりボランティアさんが感じた「自動車大好き」の素ぶりは、この家での散歩でもよく見られたと言います。それを知ったこの家の娘さんの彼氏は、自分の車にレオを乗せて、ドライブに連れていってあげたとのこと。

ドライブに連れて行ってもらいご満悦の表情

優しい里親希望者からたっぷりの愛情を受けながらのトライアルで、正式譲渡間違いなしと思えましたが、心配ごともありました。それは普段はさほど吠えないレオが、消防車やパトカーのサイレンにだけは反応して吠えてしまうということ。しかも、里親希望者の家は、なんと消防署の隣。

悩ましい問題です。そして、まるで幼い男児のように自動車やサイレンに反応するレオのバックボーンも気になるところですが、「まずはサイレンに馴れてもらうしかない」とし、めでたくこの優しい家族のもとで第二の犬生をおくることになりました。

もともとが人間が大好きなレオだからこそ、いっぱいの愛情を注いでくれる家庭に迎え入れてもらえることとなり、リアンのスタッフ、預かりボランティアは喜びました。そして巣立っていくレオに「いつまでも幸せに。そして、大好きなドライブにも連れて行ってもらってね」と声をかけました。

犬保護団体restartdog LIEN
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(まいどなニュース特約・松田 義人)

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