渋野日向子「この悔しさを捨てることなく、受け入れて」 次戦は中国へ

今季初戦は週末に崩れて69位(撮影/村上航)

◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 最終日(25日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)

パープレーで耐えた初日、6アンダー「66」をマークした2日目の手応えも、週末に並んだ「76」「75」のスコアで表情も硬くなる。今季初戦を通算1オーバー69位で終えた渋野日向子は「成長するのは、すごく難しいなと思った。でも、この悔しさを捨てることはなく、受け入れて、また頑張ります」と言った。

ショットが乱れてラフから打つシーンも目立った(撮影/村上航)

前半13番でバーディが先行した最終日も、新たに取り組むスイングをゲームの中で実践する難しさを改めて感じた。1Wショットのフィニッシュで手を離す場面も目立ち、「どうやっていいか分からなかった感じ。ただただ“球を打ってた”みたいな感覚でした」。やろうとしている手元を近くに、クラブを縦にする動きとのズレを修正しようにも、イチから取り組む段階で試合中に立て直すのは簡単ではない。

ショートゲームでもカバーしきれず(撮影/村上航)

苦しいショットをショートゲームでカバーしきれず、グリーンを外すシーンが増えた後半は2番からの3連続を含む4つのボギーが重なった。「ホントにすべてが下手くそっすね」と思わず自虐節が漏れる。ひとつのミスに大きく心を乱した昨季を繰り返さないように心がけているメンタル面も「とりあえず、なんか前に進んでるだけな感じ。前向き…じゃない」。技術だけでなく心の部分にも、しっかり向き合おうとしている。

「オフにやってきたことを4日間やり切るのはすごく難しい。そう簡単には変われないな、と。それは今までも分かっていたこと」。だからこそ、変わるために必死になる。「試合をやる中でやっていかないといけない。オフは終わったし。ちょっとずつ、自信が持てるゴルフが増えていけば、気持ち的にも変わってくる」

課題を受け止めて次戦へ(撮影/村上航)

次戦となる2週後「ブルーベイLPGA」(3月7日~/中国・鑑湖ブルーベイGC)まではいったん帰国し、今季から師事する辻村明志コーチとも練習に取り組む予定。「練習のしがいはたくさんありますし、まだまだ上達できるところが多すぎるので、時間が足りないような気がしてしょうがないですね」。悔しさいっぱいで始まった新たなシーズン。戦いながら、ひたすら自分を磨き上げていく。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)

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