「両親にテニスを押し付けられた」キリオスがテニス選手を目指したきっかけとバスケへの愛を明かす<SMASH>

男子テニス元世界ランク13位のニック・キリオス(オーストラリア)が、YouTubeで配信されているトークショー『Good Trouble』に出演。テニス選手を目指したきっかけや、バスケットボールへの愛について語っている。

全豪オープンジュニアで優勝し、ジュニア世界ランク1位に上り詰めたキリオスは2013年に鳴り物入りでプロデビュー。恵まれた体躯を生かしたパワフルかつトリッキーなプレーで活躍を続け、2016年には3タイトルを獲得しキャリアハイとなる世界13位を記録した。

2022年には過去最大の功績となるウインブルドン準優勝を飾ったが、その後はヒザや手首のケガに苦しみ、昨シーズンは6月のシュツットガルトのみの出場にとどまっている。

トークショーでは、そんなキリオスの内面に関してのインタビューが行なわれ、彼がテニスを始めた経緯についての話題に。これによると、幼少期のキリオスは少し肥満気味だったために、母親から運動をするようにとテニスを勧められたという。
当時についてキリオスは、「『もう少しアクティブになりなさい』と母親にテニスコートへ連れて行かれていたんだ。(テニスが)大嫌いで、いつも泣いていたよ。正直トラウマになった」と振り返る。

その頃のキリオスはNBAの大ファンで、テニスよりもバスケに夢中だったようだ。「いつもテレビにかじりついてバスケットボールを観ていた。仲間意識やチームワーク、バスケットボールの文化、その全てが大好きだったんだ」と語ったキリオスは、今でもバスケへの夢を捨てきれていないと明かす。

「正直に言うと、時計の針を戻してNBAの夢を追いかけたい。でも両親が僕をテニスという夢に向かわせた。両親はテニスの大ファンだし、オーストラリアではテニスがメジャーなスポーツのひとつだ。両親は僕に才能を見出して、より良い生活を送らせるためにテニスを選んだんだと思う」

両親の意向だったとはいえ、キリオスがこれまでテニス界で大きな成功を収めてきたことに間違いはない。現在はツアーを長期離脱中だが、彼も28歳とまだまだ活躍できる年齢だ。ケガを乗り越え、ツアーに彩りを与える華やかなプレーを再び見せてほしい。

構成●スマッシュ編集部

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