「ひとりの選手のことをずらずら並べて長く話すつもりはありません」劇的な決勝弾の松原健について訊かれたキューウェル監督が持論を展開【横浜】

2024年2月25日、横浜が東京Vに劇的な逆転勝利を収めた。前半7分に山田楓喜のFK弾で先制され、その後もスムーズに攻撃を展開できなかったが、終盤の89分にアンデルソン・ロペスのPKで追いつくと、続く90+3分に松原健のビューティフルショットで勝点3を手繰り寄せたのだ。

試合後の会見で、殊勲者の松原のACLを含めての評価について訊かれたハリー・キューウェル監督は次のように持論を展開した。

「ひとりの選手のことをずらずら並べて長く話すつもりはありません」

キューウェル監督が強調したいのは、あくまでチームの勝利ということなのだろう。

「チーム全体のことを見ていて、ひとりを観察しているわけではありません。ヴェルディという素晴らしいチームに対して、我々はよく戦った。練習で伝えているのはシンプルに前方向を目指す。それを常日頃、言ってきました。この試合、シンプルさが前半は抜けてしまいましたが、後半はシンプルに戦えて良かったと思います。その中で松原は強さを出してくれました。

シンプルさや前方向に行く回数が増えることで、(相手の)危険なエリアにボールを運べて、そこに松原もいてくれた。今日の結果に関しては最後の最後まで諦めない姿勢、それを見せたことで何かが起きた」

松原の決勝弾も、チームが最後まで諦めず、シンプルに前方向にこだわったからこそ生まれたのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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