10人スタッド・ランスが土壇場弾で5戦ぶり白星! ダラミーが伊東純也に代わって蹴り直しPK成功【リーグ・アン】

[写真:Getty Images]

リーグ・アン第23節、ル・アーヴルvsスタッド・ランスが25日にスタッド・オセアンで行われ、アウェイのランスが1-2で勝利した。なお、ランスのMF伊東純也はフル出場、FW中村敬斗は63分までプレーした。

前節、RCランスとのトップハーフ対決を1-1のドローで終えて4戦未勝利となった8位のランス。5試合ぶりの白星奪還を期すアウェイゲームでは13位のル・アーヴルと対戦した。この試合では[4-3-3]を採用し、前節アシストの伊東に加え、中村が両ウイングでスタメンに入った。

試合の入りはル・アーヴル優勢もランスも日本人の両翼を起点に攻撃の突破口を見いだしていく。15分には右サイドを突破した伊東からの正確なクロスに反応したカドラが右足ダイレクトで合わすが、これは相手DFにブロックされてしまう。

時間の経過と共に試合は膠着。互いに中盤で潰し合う場面が多く、なかなか決定機まで至らない。そういったなか、ウィル・スティル監督は前半終盤に[4-4-2]に並びを変更。伊東は2トップの一角、中村は左のサイドハーフに入る形に。

前半終了間際には右に流れた伊東から再び高精度のクロスが入ると、ニアのカドラがボレーで合わせようとしたボールがファーに流れてディアキテ、中村が反応するが、ディアキテのシュートは枠の上に外れた。

ゴールレスでの折り返しとなった試合。後半はランスが良い入りを見せる。立ち上がりにカドラの右クロスに反応した中村にチャンスも、ヘディングシュートは枠を捉え切れず。続く56分には伊東のボックス内の密集を抜くショートパスをボックス中央で受けたディアキテに決定機も、このシュートを枠の右に外してしまう。

その後、やや試合がイーブンの展開となると、ランスのベンチが動く。63分、中村とテウマを下げてダラミー、リシャルドソンを投入。すると、この交代直後に先制点が生まれる。64分、左サイドで果敢な仕掛けを見せたカドラからボックス内でパスを受けたダラミーが体勢を崩しながらも鮮やかな反転シュートを流し込んだ。

待望の先制点を手にしたランスだったが、この直後に痛恨のアクシデント。ル・アーヴルのキックオフの流れでタッチライン際のフォケが軽率なファウルで2枚目のカードをもらって退場となった。

これで数的不利を背負うと、71分にはフォケの穴埋めとしてカドラに代わって投入されたDFコウドウがボックス内で相手の腹部を蹴ってしまってPKを献上。これをキッカーのA・トゥーレがパネンカで決めて1-1の振り出しに戻った。

ここから俄然ホームチームが勢いを増して攻め立てると、ランスは防戦を強いられる。伊東もチームを助けるため低い位置まで下がって守備に奔走する。

その後、ホームチームの攻勢を何とか凌いで勝ち点奪取を狙ったランスは、土壇場で勝ち点1ではなく勝ち点3を手にする絶好機が舞い込む。91分、ボックス内に抜け出したデ・スメットが相手DFに倒されてPKを獲得。

ここでキッカーを務めたのは伊東だったが、中央を狙って蹴ったシュートはGKゴルジェランにセーブされて痛恨の失敗に。だが、VARの介入によってゴルジェランが伊東が蹴る前にゴールラインの前に出ていたとの判定で蹴り直しに。これを受け、ランスは伊東からキッカーをダラミーに変えると、強心臓のストライカーが冷静にゴルジェランとの駆け引きを制した。

そして、数的不利を撥ね返す劇的勝利を収めたランスが5試合ぶりの白星を手にした。

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