中国人民元建て債、1月も海外勢保有拡大 トータルリターンに妙味

[北京/上海 23日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)上海総部が23日発表したデータによると、1月の中国オンショア人民元建て債券の外国人保有高は5カ月連続で増加した。ヘッジコスト考慮後のリターンが魅力的と見なされた。

同月末時点で、中国の銀行間市場で取引されている債券のうち、外国機関の保有額は3兆8700億元(5376億6000万ドル)と、前月の3兆6700億元から拡大した。

市場関係者によると、資金流入の大部分は為替ヘッジによるものだという。

現在のドル/人民元1年物フォワードスワップはマイナス2691ポイントで取引されており、1年後に元が対ドルで上昇することを示唆。中国のオンショア債券のリターンはFXスワップを通じた通貨上昇分と合算されるため、米国債を保有するよりもトータルリターンが魅力的になる。

ナティクシスのアジア太平洋担当シニアエコノミスト、ゲーリー・ング氏は米中利回り差が広がっている限り、このようなスワップのインセンティブは存在するだろうと述べた。

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