県警人事、山形署長に阿部氏が有力 サイバー対応、組織増強か

山形県警本部(資料写真)

 県警の年度末異動に向けた人事作業が大詰めを迎えている。警視正3年目の川井伸刑事部長は留任の方向で、焦点の一線署筆頭格の山形署長には警視正2年目の阿部喜彦生活安全部長が就く方向で最終調整が図られているもようだ。組織改編では、特殊詐欺(うそ電話詐欺)やサイバー犯罪への対応力強化に向けた増強が見込まれる。

 部長級で現職を退くのは警視正の高橋信一山形署長と、警視の熊坂嘉幸酒田署長。2人の後任を軸に人事作業が進められている。

 山形署長の候補に挙がる阿部生活安全部長は長井署長、刑事部理事官兼生活安全部理事官、警務部理事官兼警務課長などを歴任。警察業務全般に精通し、指揮能力の高さに定評がある。

 警視正昇任は1人で、部長級1年目の本間義和警務部理事官兼警務課長が有力視され、首席監察官での起用が見込まれる。小川広治警察学校長を昇任させる選択肢もある。警視正1年目の岡崎浩隆首席監察官は生活安全部長に登用される見方がある。警視正2年目の塚本憲明交通部長、警視正1年目の板垣敦士警備部長はともに留任とみられる。

 学校長には斎藤茂新庄署長を充て、高宮康彦生活安全部理事官兼地域課長は別の理事官ポストか大規模署長に就く可能性がある。

 部長級昇格は2人程度。参事官級3年目を中心に人選し、長沼伸和警備部参事官兼警備1課長、舘石尚之交通部参事官兼運転免許課長、渋谷貴寒河江署長らを軸に進められているもようだ。大規模署長などに起用するとみられる。

 異動内示は階級にかかわらず3月5日、着任は4月1日で調整が進められているもようだ。

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