UAE、資金洗浄・テロ資金調達の「監視強化リスト」から除外

Rachna Uppal Hadeel Al Sayegh

[ドバイ/パリ 23日 ロイター] - マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金調達を監視する国際組織、金融活動作業部会(FATF)は23日、アラブ首長国連邦(UAE)を「グレーリスト(監視強化対象国・地域)」から除外した。

FATFは2022年にUAEを同リストに指定。銀行のほか、貴金属や不動産などの取引が資金洗浄やテロ資金調達に使われるリスクがあるとしていた。

UAEはリストからの除外を優先事項とし、マネロン対策を強化してきた。

ある銀行関係者はリスト除外により、銀行がUAEの富裕層顧客との取引でコストを削減できるだろうと指摘した。

ただ、グレーリスト入りした後もUAEは世界の富裕層を魅了し続け、暗号資産(仮想通貨)企業や、ウクライナ侵攻後にはロシア人の間で人気が強まっている。

一方、欧州連合(EU)はUAEを、南アフリカや北朝鮮など20数カ国とともに、マネロンとテロ資金調達の高リスク国のリストに指定している。

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