福井県越前市のJR武生駅構内のコンビニ閉店を受け、不便を少しでも解消しようと、まちづくり会社「まちづくり武生」が、朝晩にコーヒーとスープを販売するキッチンカーの出店を駅前広場で始めた。「体が温まってうれしい」と駅利用者たちに喜ばれている。
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構内のセブン-イレブンは、駅の乗降客や近隣事業所の従業員らに利用されてきたが、1月8日に閉店した。まちづくり武生が飲み物購入の需要に応えようと、レンタルしたキッチンカーを直営し、2月1日から平日に連日出店している。
出店時間は、通勤客が通る午前6~9時ごろと午後5時半~7時半ごろに設定。社員が交代で店員を務め、豆から挽いたホットコーヒーとコンソメスープをそれぞれ1杯200円で販売している。駅利用者やバス待ちの市民らにも好評で、連日立ち寄るリピーターの姿も。SNS(交流サイト)などを通じ「コンビニがなくなって困っていたから助かる」と感謝の声が寄せられているという。
北陸新幹線県内開業に伴って関西・中京へのJR特急運行がなくなる3月15日までの期間限定で営業する。同社の五十嵐達哉常務は「駅近くで飲み物を買える店がないのはさびしいので、温かい飲み物でできる限りもてなしの気持ちを届けたい」と話している。並んで営業するキッチンカーの出店希望を受け付けている。