ヤクルト、OP戦のチーム防御率0.50 練習試合から投手陣の好投続く

2、2、1、10、0、1

これはヤクルトのNPBとの練習試合での失点数だ。3失点以上した試合は2月23日のDeNAとの練習試合しかなく、オープン戦2試合を終えた時点とはいえ、チーム防御率は驚異の0.50だ。

21年と22年にリーグ連覇したヤクルトだが、昨季は一転、リーグ5位に終わり、チーム防御率はリーグワーストの3.66。飛躍が期待された高橋奎二が4勝にとどまり、将来は高橋と共にスワローズ投手陣を引っ張る活躍が期待される奥川恭伸と山下輝は一軍登板がなかった。リリーフ陣も守護神に転向した田口麗斗が33セーブをマークし、退団したマクガフの穴を埋めるも、22年まで田口が担っていた様々な場面で登板する投手が出てこなかった。

練習試合、オープン戦の序盤とはいえ、ここまで投手陣が結果を残しているのは好材料。24日の阪神とのオープン戦では先発・石川雅規が2回を無失点に抑えると、18日の中日との練習試合で2回2失点だった木澤尚文が2回、石山泰稚が1回、トレードで西武から加入した宮川哲が2回、セットアッパーの清水昇が1回、ソフトバンクを戦力外となり今季からヤクルトでプレーする嘉弥真新也も1回、それぞれ無失点に抑えた。

25日の巨人とのオープン戦では小澤怜史が3回1安打無失点、2番手・吉村貢司郎が3回1安打無失点、3番手・阪口皓亮は与四球をきっかけに犠飛で1点を失ったのは反省だが3回0安打1失点と、3投手で9イニングを2安打1失点にまとめた。

即戦力のドラフト2位ルーキーの松本健吾(トヨタ自動車)も21日に行われた楽天との練習試合に、3回から2番手として登板し、1イニング目の3回に一死走者なしから連打で一、二塁とされたが、フランコを三併で無失点に切り抜けると、2イニング目となった4回も無失点に抑え、2回・26球を投げ、3安打、0四球、0三振、無失点だった。

ヤクルトは昨季も打線はリーグ2位の534得点、123本塁打、リーグ3位の62盗塁と攻撃力はある。今季のチームスローガンのように“ヤリ返せ!”といえるようなシーズンを送るためにも、投手陣がどれだけ抑えるかが鍵となる。

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