高千穂峡で漁業”解禁”へ 「景観損なわれる」町困惑

西臼杵漁協が河川で漁業活動を始めることを決めた高千穂峡。ボート客がいる場所では控えるとしているが、高千穂町が控えるよう呼びかける事態となっている=26日午前

 五ケ瀬川水系河川の共同漁業権を持つ西臼杵漁業協同組合が、宮崎県内有数の観光地、高千穂町の高千穂峡で漁業活動(採捕)を始めることが26日、分かった。開始日はヤマメ漁が解禁される3月1日。これまでは人気のある貸しボート事業への影響を考慮するなどして自粛してきたが、一般の遊漁者から「豊かな漁場を使いたい」との声が多いとして、漁業権の行使を理事会で決定した。高千穂峡を管理する町は「観光地としてのブランドイメージや景観が損なわれる」と困惑。実施を控えるよう呼びかける事態となっている。

© 株式会社宮崎日日新聞社