「希望を捨てないで」 杉良太郎さん・伍代夏子さん夫妻 能登島訪れ炊き出し

炊き出しで被災者と会話する杉さん(左)と伍代さん(中央)=七尾市能登島鰀目町の鰀目漁港

  ●笑顔で住民励ます

 歌手で俳優の杉良太郎さんと、妻で演歌歌手の伍代夏子さんは26日、七尾市能登島を訪れ、被災者にうどんや焼きそばを振る舞った。夫妻は住民に笑顔で話しかけ「希望を捨てないで」と励ました。

 杉さんが炊き出し支援の少ない場所での活動を希望し、能登島観光協会の仲介で鰀目(えのめ)漁港と能登島野崎町の集会所で実施した。メニューは杉さんが提案し、高齢者でも食べやすい肉うどん、きつねうどん、焼きそばを計650食提供した。杉さん夫妻はサインや写真撮影に快く応じ、住民と交流した。

 能登島鰀目町で営む民宿が大きな被害を受けた加地静子さん(80)は「杉さんが『時間がかかっても再起できたらいいね』と励ましてくれて元気が出た。諦めないでもう少し頑張りたい」と感謝した。

 初めて能登島を訪れたという杉さんは「風光明媚(めいび)な場所だと思う。住民の強い結束で、地震前よりも繁栄してほしい」と願った。27日は伍代さんが珠洲市の避難所を訪問する。

© 株式会社北國新聞社