空き家をゲストハウスに 富山国際大の学生が改修 射水・新湊地区、地域活性化に貢献

壁を改修する学生ら=射水市中央町

  ●来年2月完成目指す

 富山国際大現代社会学部で住環境デザインを研究する学生は26日までに、射水市新湊地区の空き家をゲストハウスに改修する取り組みを始めた。空き家の所有者と協力して来年2月のオープンを目指しており、地域活性化につなげる。

 川本聖一教授のゼミに所属する学生が、授業の一環として取り組む。3年の髙森美奈さんと數土裕清(すどゆうしん)さんが中心となり、空き家を買い取った横浜市の自営業酒井杏子さんと協力してリノベーションを進める。

 空き家は射水市中央町に位置し、築約60年の木造2階建て。8畳の和室や中庭を構える5LDKで、昨年6月ごろに酒井さんが購入した。酒井さんが宿泊施設にしたいと考えていたところ、不動産業者を通して川本教授と知り合い、学生と一緒に活動することにした。

 学生がゲストハウスの図面を書き、プレゼン発表を通して酒井さんの要望を取り入れて構想を練ってきた。

 26日は髙森さんと數土さんら学生4人、川本教授、酒井さんが空き家に集まって内装工事に着手した。学生は客間や共用部の壁をはがし、酒井さんの指導で壁の解体にも取り組んだ。今後は内外壁の塗装も進める予定だ。

 髙森さんは「宿泊者が地元住民とふれあえるような身近な場所にしたい」と話し、數土さんは作業することで完成イメージが描きやすくなったとして「まちに活気をもたらすゲストハウスにしたい」と意気込んだ。酒井さんは、地震から立ち直っていく地区で事業を進めることに意義を感じ「町に思い入れや親しみをもつ体験を学生にしてもらって、取り組みを一緒に楽しみたい」と話した。

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