【神戸市】早期受診を支援「認知症神戸モデル」 65歳以上の市民は自己負担ゼロで受診可能

神戸市は、認知症患者やその家族が安心・安全に暮らしていけるよう、65歳以上の市民を対象とした助成制度を実施しています。

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同市では、65歳以上の市民を対象に早期受診を支援する「認知症診断助成制度」と、認知症患者が外出時などで事故に遭われた場合に救済する「認知症事故救済制度」を実施。それらの制度を組み合わせて「認知症神戸モデル」としています。

同市が支援する「認知症診断助成制度」は、65歳以上の市民が、医療機関における2段階方式の認知症診断を自己負担ゼロで受信できる制度です。

第1段階は、地域の医療機関において認知症の疑いの有無を診る「認知機能検診」。検診を実施している医療機関に受診券(あらかじめ申し込みが必要)を持参することで、無料で受診することが可能です。受診券は、インターネットや市の総合コールセンターから申込み可能。詳細は、「認知症神戸モデル」の特設サイトで確認できます。

第2段階は、認知症の疑いのある人が、専門の医療機関で病名の診断を受ける「認知機能精密検査」。保険診療で受診し、後日申請することで診断にかかった自己負担額の全額助成を受けることができます。

認知症と診断された場合、4つの「認知症事故救済制度」が利用できます。

1)「賠償責任保険制度」
事故で賠償責任を負う場合に備え、事前登録者の保険料を市が負担する。

2)「見舞金制度」
登録不要で、事故で被害に遭った市民に給付金が支給される。

3)24時間対応のコールセンター
事故対応などの相談に応じる。

4)GPS安心かけつけサービス
日常生活の見守りや非常時のかけつけサービスを含めた、事故を未然に防止するためのGPS導入費用を市が負担する。

同市ではほかに、認知症に関する総合電話相談窓口として「こうべオレンジダイヤル」(電話番号:078-262-1717)を設置。市内の介護情報などの提供や、適切な機関の紹介を行っています。受付時間は、土日祝・年末年始をのぞく平日の午前9時から午後5時まで。

「少しでも認知機能が気になる場合は、ぜひ受診していただければと思います。ご家族にもこの制度を教えてあげてください」と呼びかけるのは、神戸市福祉局高齢福祉課の川口さん。

続けて、「神戸市では、社会全体が認知症について正しく理解し、認知症になっても安心して暮らし続けられるまちを目指しています。『認知症神戸モデル』以外にもさまざまな施策を実施していますので、ぜひご活用ください」と話しました。

※ラジオ関西『サンデー神戸』2024年2月11日放送回より

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