ヤマザワ「にこかカード」今月限り 3月1日から「楽天ポイントカード」導入

ヤマザワオリジナルデザインの楽天ポイントカード

 スーパーのヤマザワ(山形市、古山利昭社長)が今月末で独自の電子マネー機能付きポイントカード「にこかカード」の取り扱いを終え、3月1日から共通ポイントカードの「楽天ポイントカード」を導入する。前身から数えると20年以上親しまれ、会員が71万人超だった「にこかカード」だが、楽天ポイントカード導入で買い物客の利便性向上や新規開拓を狙う。

 にこかカードは会計時に提示すると、300円ごとに1ポイントを付与。500ポイント到達時の電子マネー500円分贈呈や、「ポイント10倍デー」など特典があった。にこかカード終了に伴い、10倍デーの設定も昨年末で終了している。

 一方、同社が出店する山形、宮城、秋田3県は高齢化と人口減少が進み、他店との競合が激化。30~40代の利用者が多く、他の店などでも利用できる楽天ポイントカードに切り替えることにした。

 楽天ポイントカードは200円ごとに1ポイントと付与率が上がり、電子マネー「楽天Edy」の支払いだと2ポイントが付与される。クレジット決済やコード決済での付与も可能になる。ポイントは1ポイント=1円として使用でき、サクランボをちりばめたヤマザワ独自デザインのカードも用意した。ポイント使用にはウェブ上で登録が必要だが、ヤマザワは操作が不慣れな人向けに紙の申込書での登録も受け付けている。

 にこかカード終了が告知されると、交流サイト(SNS)で「寂しさを禁じ得ない」「なんてこった」と惜しむ声が広がった。同社は「楽天のサービスを利用できるようになり、利便性が上がる。引き続きヤマザワでの買い物を楽しんでほしい」としている。

にこかカード ヤマザワは2001年11月にポイントカード制度を始め、15年10月に今のにこかカードになった。にこかポイントの付与や電子マネーのチャージは昨年末で終了し、電子マネーの使用も今月末で終わる。電子マネーの残高は、6月まで店頭や郵送で払い戻すことができる。

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