グーグルクラウド幹部、マイクロソフトが市場独占狙っていると批判

Foo Yun Chee

[ブリュッセル 26日 ロイター] - 米グーグルクラウドのバイスプレジデント、アミット・ザベリー氏がこのほどインタビューに応じ、マイクロソフトがクラウド市場で独占的な地位を狙っていると批判し、規制当局に対応を促した。

ザベリー氏は「マイクロソフトは、過去10年にわたって従来のソフトウエア分野で多くの独占状態を築いてきた手法を、今度はクラウドに駆使しようとしているのではないかと懸念している。彼らはこの全体に壁を巡らせた庭を創出し、そこはマイクロソフトが完全に所有して支配している。だからこれを利用したい顧客は、マイクロソフトを使わざるを得なくなる」と語った。

さらにザベリー氏は、マイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」を引き合いに出して、「マイクロソフトのクラウド(サービス)がオープンさを保てなければ、人工知能(AI)のような次世代技術においてさえも問題を抱えることなる。なぜならマイクロソフトはさまざまな方法で顧客にアジュールを強制しつつあるからだ」と訴えた。

その上でザベリー氏は、マイクロソフトが既存ソフトウエアだけでなくアジュールでも独占状態を構築するのを防ぐような指針や規制措置を当局が提示する必要があると強調した。

一方マイクロソフトの広報担当者は、直近の外部データで示されている通り、クラウド大手間ではなおしっかりと競争原理が働いており、2023年を見ると世界全体のシェア首位を守ったアマゾンに対してマイクロソフトとグーグルが小幅にシェアを伸ばしていると説明した。

© ロイター