柔道・五輪3連覇の野村さん 長崎・五島で教室 楽しさや礼儀伝える

乱取りで組み合う野村さん(右)=五島市中央公園市民体育館

 柔道男子五輪3連覇の野村忠宏さん(49)が25日、長崎県五島市内で柔道教室を開き、幼児から高校生まで約100人に柔道の楽しさや礼儀作法の大切さを伝えた。
 野村さんが2021年から全国で普及活動をしているプロジェクトの一環。「凸撃!野村道場」と題して島を訪れた。
 市内道場の合同稽古に合わせサプライズで訪問。子どもたちは歓声を上げ、得意の背負い投げの実演では、目を輝かせてプロの技に見入った。野村さんは座礼を教え、背負い投げや大外刈りなどを直接指導。乱取りでも子どもたちと組み合った。
 野村さんは、試合で勝てなかった小中学生時代を振り返り「弱くても柔道や背負い投げという技が大好きで一生懸命練習した。礼儀や、家族や先生への感謝の気持ちを忘れず頑張って」と参加者にエール。「柔道を通していろいろなことを学び、社会に貢献する柔道家に育ってほしい」と述べた。市立福江小6年の川村一希君(12)は「力強かった。背負い投げをかける時に頭を下げないよう教えてもらった。練習して磨きたい」と意気込んだ。

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