45年の歴史に幕 力強く「ヨカッチョナ」 閉校の碑除幕も 新上五島・奈良尾中

力強くヨカッチョナを踊る生徒ら=新上五島町、奈良尾中

 2023年度末で45年の歴史に幕を下ろす新上五島町立奈良尾中(川口博孝校長、18人)=同町奈良尾郷=で25日、閉校式があり、生徒や関係者約200人が学びやに感謝し、別れを惜しんだ。24年度から町立若松中=同町若松郷=に統合される。
 1947年に創立された旧奈良尾町立奈良尾中と同岩瀬浦中が統合され、79年開校した。これまで2267人が卒業し、本年度は5人が卒業予定。81年度が最多387人だったが、近年は減少傾向で、昨年度からは複式学級が編成されるようになっていた。
 式典で川口校長が「ソフトボールは2年連続全国大会出場、女子駅伝の地区大会11連勝の記録はいまだに破られていない。水産クラブは伝馬船を所有しワカメの養殖や漁業を学んでいた。ここでつながった縁を大切にし、語り継いでいってほしい」とあいさつした。

閉校記念碑の除幕をした生徒ら

 生徒たちは、地元の民謡「奈良尾ヨカッチョナ」をヨサコイ踊り風にアレンジしたオリジナルの演舞「ヨカッチョナ」を力強く披露。終了後は正面玄関前で閉校記念碑の除幕もあった。  奈良尾神社宮司の吉田貴徳さん(54)は「部活動の思い出が大きい」と振り返った。生徒会長の濵﨑一輝(いっき)さん(14)=2年=は「不安はたくさんあるが、楽しみもある。野球部に入りたい」と話した。

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