午前の日経平均は小反落、利益確定売り優勢に 史上最高値は更新

[東京 27日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比59円79銭安の3万9173円92銭と小幅に反落した。米国市場での半導体株高を背景にした国内半導体関連株の朝方の上昇を支えに史上最高値を更新したが、その後は利益確定売りに押されてマイナスに転じた。

日経平均は27円高の小幅高で寄り付いた後も徐々に上値を伸ばした。一時192円高の3万9426円29銭に上昇して取引時間中の史上最高値を更新した。前日の米国株市場では、主要3指数は小安かったが、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が1%高となり、朝方の国内半導体株の上昇を支えた。

ただ、日経平均は高値を更新した後は利益確定売りに押され、マイナスに転じた。半導体関連株はマイナスに転じる銘柄が目立ち、指数の押し下げに作用した。

セクター別では、一部の証券会社が主要株の目標株価を引き上げた鉄鋼株が堅調だったほか、銀行や証券、機械など景気敏感株の一角がしっかり。TOPIXはバブル後高値を更新し、前引けでもプラスを維持した。

市場では「さすがに利益確定売りが広がってきたようだが、出遅れ銘柄への物色もみられる。TOPIXはプラスで底堅さもあり、下がれば押し目買いでいいのではないか」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声が聞かれた。 TOPIXは0.34%高の2682.74ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆6944億3700万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼や銀行、証券など21業種で、値下がりは海運や陸運、空運など12業種だった。 日本製鉄やオムロンが堅調。ソフトバンクグループはしっかりだった。一方、アドバンテストやアステラス製薬は軟調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1073銘柄(64%)、値下がりは534銘柄(32%)、変わらずは50銘柄(3%)だった。

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