不法滞在で人身事故 ベトナム人の女が起訴内容認める 群馬・前橋地裁太田支部公判

 不法滞在状態で酒気帯びで無免許運転し、3人が重軽傷を負う人身事故を起こして救護措置を取らずに逃げたとして、自動車運転処罰法違反と道交法違反、入管難民法違反の罪に問われたベトナム国籍で住居不定の無職の女(33)の初公判が26日、前橋地裁太田支部(竹村友里裁判官)であった。女は起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、栃木、群馬両県でパチンコ台の組み立てなどの技能実習をした後、金を稼ぐため残留し、インターネット経由で軽乗用車を調達して日常的に運転していたと指摘した。

 事件当時は友人の誕生パーティー会場の飲食店でビールを飲み、交際相手を送るために運転した。飲酒検知で酒気帯び運転の基準値(呼気1リットル当たり0.15ミリグラム)を超える0.45ミリグラムのアルコールが検出された。追起訴予定があるとした。

 冒頭陳述によると、昨年3月末に在留期限が切れた後も残留。同年11月11日午後10時ごろ、大泉町で軽乗用車を酒気帯びで無免許運転し、道路脇の乗用車に追突。当時3~34歳の家族3人に重軽傷を負わせ、そのまま逃走したとされる。

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