兄弟の「こんにちは」なかったら、通り過ぎてしまったかも… 宇都宮の親子3人に感謝状 高齢女性を保護

本澤署長(左端)から感謝状を受け取る星野玄さん(中央)と弟の丞さん(右端)、父の充さん

 【宇都宮】県警の「思いやり110番」を実践したとして、宇都宮中央署はこのほど、古賀志町、会社員星野充(ほしのみつる)さん(39)と城山西小3年の長男玄(げん)君(9)、同2年の次男丞(たすく)君(7)の親子3人に感謝状を贈った。

 星野さん親子は1月14日午後、自転車でコンビニに行く途中、自宅近くの歩道で石塀に手をかけながら歩く80代女性を見かけた。玄君と丞君が元気よく「こんにちは」と声をかけた。

 女性の歩き方などを気にした充さんが話しかけ、自宅から遠く離れていることが分かり、110番した。女性は約5キロ歩いてきたとみられ、自宅と逆方向に向かっていた。警察官の到着まで家族で付き添った。

 介護職員として働く充さんは「地域で見ないおばあちゃんだった。この子たちが声をかけてくれなければ通り過ぎてしまったかもしれない」と話し、息子たちの行動を褒めた。

 本澤成忠(ほんざわなるただ)署長は「本当に思いやりのある子どもたち。立派な大人になってほしい」と感謝した。

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