政策スタンス変更になお「慎重」、インフレ上振れリスクで=ボウマンFRB理事

[27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は27日、インフレの上振れリスクを踏まえ、「将来において政策スタンスの変更を検討する際には慎重な姿勢を維持する」とし、利下げを急いでいない考えを示唆した。

ボウマン理事は講演原稿で、FRBの政策スタンスは「制約的で、インフレ圧力を緩和させるために適切に調整されているもよう」と述べた。その上で、インフレがFRBの目標である2%に向け持続的に鈍化していることがデータによって示されれば、政策が過度に制約的とならぬように利下げが「最終的に」適切になるという認識を改めて示した。

金利が据え置かれれば、インフレが鈍化するというのが引き続き自身のベースライン見通しとしつつも、1月の米インフレ指標が好調だったことは、インフレの2%回帰に向けた「進展が失速していることを示唆している」と述べた。金融状況の緩和や追加財政刺激策、地政学的リスクによっても物価圧力が再度高まる恐れがあると指摘した。

「利下げが早すぎれば、将来的にさらなる利上げが必要となる可能性がある」という認識も示した。

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