こんな部下はイヤだ!上司も思わず悲鳴「困った部下ランキング」ワースト5

新入社員などの若手にとって、いまどきの「理想の上司」は「寄り添い型」で、「嫌いな上司」は「ひいきする上司」だそうです。では上司が手を焼く「困った部下」は? ランキング第1位は、誰もが共感すること間違いないものでした。みていきましょう。

時代とともに変化する「理想の上司像」

2023年度もあと1ヵ月で終了。新年度となる4月になれば、初々しい新入社員が入社してきます(3月のうちに入社、という企業もありますが)。厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、新規学卒者の平均給与は月21.7万円。高卒で月18.1万円、大卒で22.8万円。盛んに初任給の引上げがいわれているなかの入社なので、来年度入社の新入社員は、思わず「羨ましい」とベテラン社員が口にしてしまう初任給になるかもしれません。

そんな新入社員は、新しい世界に胸を高鳴らせつつも、不安な気持ちでいることでしょう。このようなタイミングで出会う「上司」は、この先、社会人と生きていきなかで指針にもなる重要な人物になります。今年の春、新社会人となる学生に聞いた毎年恒例の「理想の上司」調査によると、「理想の上司」男性トップは「内村光良」さん、女性トップは日本テレビのアナウンサー「水卜麻美」さんでした。ふたりとも8年連続1位という人気ぶりです。

注目は男性上司部門で初登場2位に入った「大谷翔平」さんと、5位の「栗山英樹」さん。これは日本を熱狂の渦に巻き込んだワールド・ベースボール・クラシックの影響も大きいでしょう。

さらに「理想の上司像」を聞いたところ、男性上司、女性上司ともに「親しみやすい」がトップ。男性上司では「知性的・スマート」「頼もしい」「おもしろい」「指導力がある」と続き、女性上司は「頼もしい」「優しい」「知性的・スマート」「落ち着きがある」と続きます。男性上司と女性上司、求めるものに多少の違いはあれど、どちらも「寄り添ってくれる上司」を求める傾向にあるようです。

当調査のリリースでは、平成時代の後期、2016年調査の結果と比較していますが、このときの「理想の上司像」第1位は、男性上司が「知的・スマート」、女性上司が「頼もしい」でした。この年、理想の男性上司第1位は「松岡修造」さん、女性上司第1位は「天海祐希」さん。当時、上司に求めていたのは、率先して引っ張ってくれるような存在。この10年余りで、上司に求めるものは大きく変化しているようです。

一方、ベテラン社員は「こんな上司はイヤだ!」というのも知っておきたいところ。株式会社ネクストレベルが行った『嫌いな上司ランキング』によると、トップは「ひいきする・好き嫌いが激しい」で41.4%。「感情的になる・怒鳴る」39.6%、「嫌味を言う」36.7%、「部下の意見を聞かない・聞き入れない」33.9%、「他人の悪口を言う」32.1%と続きます。

「上司でなくても、人間としてイヤ」というものがランクインしていますが、上司と部下、世代が大きく異なる関係性のなかでは「いつの間にかやってしまっている……」ということも。気をつけたいものです。

上司世代が選ぶ「こんな部下はイヤだ」ランキング

ちまたでは、「こんな上司はイヤ」「こんな上司は最悪」などと、世代間ギャップの文脈で語られることが多いですが、ではベテラン社員が「こんな部下はイヤ」「こんな部下は最悪」と感じるのは、どのような人たちなのでしょうか。

株式会社ネクストレベルが部下を持った経験のある人に行った『こんな部下は困る!ランキング』によると、回答者全員が「困った部下をもった経験がある」と回答。そして「こんな部下は困る!」の第1位は「責任感がない」で34.9%でした。そう感じた具体的なシーンを尋ねると、思わず悲鳴をあげてしまうこと間違いなしのワンシーンばかり。

・指示をしても「わからない」という理由で、他の従業員に仕事を回そうする。(東京・29歳女性)

・責任感が乏しく、期限ぎりぎりになって「できない」と泣きついてきます。(大阪・56歳男性)

・急に連絡が取れなくなり、そのまま休職。(神奈川・31歳男性)

※一部抜粋

上司経験者にとって「いる、いる、そんなやつ」と激しく同意してしまう、納得の1位。続く2位は「やる気・意欲がない」33.7%、3位は「指示待ち・受動的」33.7%、4位は「報連相がない」29.5%、5位は「勝手に判断してしまう」29.9%と続きます。

ちなみに前出の「理想の上司」調査では、30~50代の社会人に「理想の新入社員」も聞いています。それによると、男性トップは「鈴木福」さん、女性トップは「芦田愛菜」さん。2011年に放送されたフジテレビ系列のドラマ「マルモのおきて」に出演し、かわいらしい振り付けとともに主題歌を歌っていた2人です。

テレビなどでみるたびに「大きくなったなあ」と思わず親目線で見てしまう2人。しっかりとした受け答えに「こんな部下だったら……」と思わず感心してしまうこともしばしば。納得の順位、といったところではないでしょか。

[参考資料]

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』

明治安田生命『理想の上司アンケート調査』

株式会社ネクストレベル『嫌いな上司ランキング』

株式会社ネクストレベル『こんな部下は困る!ランキング』

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