バイキング・セラピューティクス、肥満症薬が中期試験で効果証明

Mariam Sunny Bhanvi Satija

[27日 ロイター] - 米バイオ医薬品企業バイキング・セラピューティクスは27日、開発中の注射タイプの肥満症治療薬「VK2735」が、中期臨床試験で被験者の体重を平均15%弱減らす効果を示したと発表した。

これを受け同社の株価は120%上昇した。

肥満症治療薬市場は現在、イーライリリーの「ゼップバウンド」とノボノルディスクの「ウゴービ」が2強として支配的地位を築いている。ただトゥルーイスト・セキュリティーズのアナリスト、ジューン・リー氏は「(バイキングの新薬が)イーライリリーとノボノルディスクの牙城に割って入れる可能性がある」と述べた。

VK2735は、ゼップバウンドやウゴービと同じGLP-1受容体作動薬と呼ばれるカテゴリーに属する。

臨床試験の好結果は投資家だけでなく、M&A(合併・買収)などの面で大手製薬各社にとってもバイキングへの注目度が高まっているのは間違いない。

今回の試験では重大な副作用として脱水が報告されたが、大半の被験者の症状は軽度か中程度にとどまったという。

バイキングは今年半ばごろに米食品医薬品局(FDA)と次の段階について協議する。

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