【那須烏山】市、市社会福祉協議会、那須烏山商工会は宅配や出張理美容などを行う45店舗を載せた「なすから宅配ガイドブック」を作製した。車での買い物が難しい高齢者らを支援する取り組みで、烏山高生徒がイラストで花を添えて親しみやすさをアップ。協力した生徒が26日、川俣純子（かわまたじゅんこ）市長に冊子を手渡し、完成を報告した。
市などが2022年度、市内高齢者や障害者計860人を対象にアンケートを行った結果、回答者の42％が「日常的な買い物に不安や不便がある」と答えた。重い物を運べないなどの理由という。これを受け、商工会員175店の宅配取り組み状況を調査し、ガイドブックを作製した。
掲載店舗は食料品・日用品店、弁当・総菜店、家電店、理美容店、薬局、クリーニング店で、住所、連絡先電話番号のほか、宅配条件・エリアなどを示した。これまで相対で宅配などを行う店はあったが、一冊にまとめた。
市などは、宅配が見守りネットワークとして機能することも想定している。
イラストで協力したのは、いずれも烏山高美術部3年で18歳の荒巻夢奈（あらまきゆな）さん、高山結衣（たかやまゆい）さん、小野葵（おのあおい）さん、奥村（おくむら）みなみさんの4人。表紙には、カラスのキャラクターを描いた。
高校卒業を前に、市役所で川俣市長に完成を報告した生徒たちは「はっきりと分かりやすくと考えて描いた」「自分たちの絵が使われて、市が今よりもっと良くなったらいいなと思った」などと話した。
市長はイラストを「いい感じ」と笑顔でたたえ「皆さんのおかげで安心して豊かに暮らせるようになる」などと、お礼を述べた。
ガイドブックはA4判で1500部作製。市役所、市社協などで配布する。(問)市社協0287.88.7881。
