OCHA NORMA 米村姫良々・北原もも・田代すみれが語る、ハロプロ内外に目を向けたSNS発信の大切さ

1月10日にグループとして初のアルバム『CHAnnel #1』をリリース、4月からは47都道府県を巡る『OCHA NORMA LIVE TOUR 2024 ~ウチらの地元は日本じゃん!~』が再開されるなど、2024年も活動が盛りだくさんのOCHA NORMA。ハロー!プロジェクトの中でもさまざまなイベントに出演したり、SNS発信に注力していたりと、次世代のグループの形として独自の活動を展開しているところだ。2023年に開催されたライブハウスツアーを振り返り、OCHA NORMAが大切にしている“SNS発信”について米村姫良々、北原もも、田代すみれに話を聞いた。(リアルサウンド編集部)

■必死で駆け抜けた充実した2年間

ーーOCHA NORMAはリアルサウンド初登場になります。改めて自己紹介をお願いします。

米村姫良々(以下、米村):米村姫良々です。愛知県出身の19歳、TikTokを見るのにハマっていて、休日はゴロゴロしながらずっとTikTokを見ています。

北原もも(以下、北原):北原ももです。東京都出身の17歳です。グミを食べることがすごく好きで、特に硬めなグミが好きなんですけど、一回顎関節症になってドクターストップがかかったことがあって。最近は柔らかいものも食べています。

田代すみれ(以下、田代):田代すみれです。神奈川県出身の17歳、最近は口笛を吹くことにハマっていて、家に帰ったらかなりの頻度で口笛を吹いています。

ーーOCHA NORMAは2024年でデビュー3年目を迎えます。デビューからこれまでを振り返ってみてどうでしたか?

米村:長くも短くも感じました。1年目からたくさんの曲をリリースさせていただいて、かなり色々なお仕事をさせていただいたこともあり、デビューしてから毎日がすごく濃くて楽しくて、全力で駆け抜けたなと思います。

北原:私は「まだ2年しか経ってないんだ」と思いました。もうメンバーとは5年くらい一緒にいる感覚です(笑)。シングルやアルバムも出させていただいて、その度にリリースイベントなどではファンの皆さんと触れ合う機会を頂いて。ありがたいことに毎日忙しくさせていただいて本当に充実した時間だったと思います。

ーーデビュー曲以来、楽曲のリリースペースもそうですが、曲の内容も濃密ですよね。

米村:濃密というか変わっているというか(笑)。でもレコーディングも何回も録り直したりして、かなりこだわって曲ができているので、その分濃い日が過ごせたなと思います。

ーー田代さんは二人と違って、研修生の経験がなく、OCHA NORMAとしてのデビューから芸能活動を始めました。

田代:振り返ってみると長かったようであっという間でしたね。私は加入してすぐステージに立ってパフォーマンスをするようになって、当時はダンスの経験がなかったので他のメンバーとの差も感じていましたし、最初は必死でした。一日一日振り返って、できなかったことも次に活かせるように考えて……っていうのを毎日続けて、やっと少し成長できたような気がします。最初はステージの上ではずっと緊張していたんですけど、今はもう「やってやるぞ」という気持ちでステージに立てています。

■ライブハウスツアーではソロパフォーマンスにも挑戦

ーー2023年の活動でいうと、ライブハウスツアー『OCHA NORMA LIVE TOUR 2023 ~ウチらの地元は日本じゃん!~』も開催していました。

米村:コンサートとしてはあまり行くことがない場所にも行かせていただいて、場所ごとに全然雰囲気が違うなと感じました。最初からグイグイ来てくださるところもあればちょっと様子見の雰囲気の会場もあって。だから私たちのパフォーマンスも調整しながら公演を進めることができました。

田代:今回のツアーではOCHA NORMAの曲だけじゃなくて、先輩の曲もカバーさせていただいたのですが、特にこぶしファクトリーさんの「Come with me」はリズムの取り方がすごく難しくて、メンバーと何度も調整しました。メンバー同士で意見を出し合ったりして、課題を一つずつ解決して、グループとしても成長する機会だったと思います。

北原:去年のライブハウスツアーはソロパフォーマンスもあったんですけど、これまではみんなと支え合ってパフォーマンスしてきたのに、ソロではそれを一人でやらないといけなくて、それがすごく緊張したし大変だったのですが、その分成長できたなと感じます。今9カ所回ったところで、まだまだ行けていないところがたくさんあるので、もっともっと成長してやるぞという気持ちです。

ーーソロパフォーマンスの楽曲はどのように選曲したのでしょうか。

米村:私はモーニング娘。さんの「シルバーの腕時計」を披露しました。私はあまり声が高くないので、自分で選曲するときにキーから考えるんですけど、そこからいくつか候補を出して、カラオケで歌ってみて決めました。「シルバーの腕時計」はバラードなんですけど、中にラップも入っていて。歌をじっくりと聴かせることもできるし、ラップも披露できるから自分のアピールができるかなと思いました。他のメンバーは盛り上がる曲を選曲していたので、実際にライブで披露する時はガラッと雰囲気が変わるのですが、ファンの皆さんも赤いペンライトを振ってじっくりと聴きながら応援してくださったのが嬉しかったです。

北原:OCHA NORMAでのラップとはまた違うラップのような気がして、そのギャップに鳥肌が立ちました。こういうふうに変化をつけられるんだと気づいたというか。

田代:バラードの曲を歌っているところを見て、今回のソロで改めて姫良々の新しい一面に気づけた気がします。本当に尊敬しています。

北原:私はBerryz工房さんの「ゴールデン チャイナタウン」を選曲しました。この曲は私がハロプロ研修生になって初めてソロパートをもらった曲です。その時のパートは〈品は高く〉っていうたった4文字のパートだったんですけど、本当に嬉しくて、思いっきり歌ってやるぞという気持ちで歌っていました。その時の気持ちを思い出すように今回のソロ曲に選びました。ファンの皆さんが自分のメンバーカラーのペンライトを振ってくださって、一面同じ色のペンライトってなかなか見ることができないので嬉しかったです。

米村:お客さんの盛り上がりがすごくて、ソロコーナーの一曲目がこの曲だったんですけど、一曲目からお客さんのボルテージを上げてくれてすごく感謝しているし、緊張してたとは思うんですけどかっこよく決めていて尊敬するなと思いました。

田代:魅せ方が“北原もも”っていう独特のオリジナリティが出ていて魅了されました。姫良々が言ったようにお客さんもすごく盛り上がっていて、会場が一つになって盛り上がっていて。

ーーそんな田代さんは道重さゆみさんの「シャバダバ ドゥ~」を選曲しました。

田代:私は道重さんがすごく大好きなので、今回このコーナーをやるってなった時に道重さんの曲をやりたいなと思ったんですけど、「シャバダバ ドゥ~」は歌詞に〈万年18歳(じゅうはち)希望よ〉というパートがあって、18歳の今の私で歌いたいと思って選びました。道重さんのイメージが強い曲なので私ができるのかなという不安もあったのですが、ハロー!プロジェクト25周年記念コンサート『Hello! Project 25th ANNIVERSARY CONCERT』で道重さんの「ラララのピピピ」を一緒に踊らせていただいて、一緒にリハーサルもできて、道重さんのことをもっとより知れたし、貴重な経験をさせていただいたので披露させていただきました。

米村:もうすごく可愛くて! リハーサルの時に初めてパフォーマンスを見て、可愛すぎてちょっと倒れそうになりました(笑)。

北原:本番では、ステージの雰囲気がふわっとしたものに変わって、すみれの可愛らしい雰囲気が一気に広がって会場のお客さんがもうメロメロの状態で。会場の空気を変えるって本当に難しいことなので、そういうところがすごいなと思いました。

■OCHA NORMAがSNS発信に注力する理由

ーー2023年はライブハウスツアーだけでなく、ハロー!プロジェクト以外のアイドルと対バンする形のライブにも多数出演していました。

米村:ハロー!プロジェクトとは違った、ザ・アイドルというようなふわふわキラキラというオーラを間近で感じて、その可愛らしさに刺激を受ける部分はあります。OCHA NORMAは出演時間が15分でも20分でもみんな自分の可愛らしさを最大限引き出せるように、前髪を整えたりメイクをアドバイスしあったりしていて。その意識はハロー!プロジェクト外のイベントに出演させていただいてより強くなったと思います。

田代:ビジュアルだけじゃなくて、歌い方やパフォーマンスの面でも、ハロー!プロジェクトはハロー!プロジェクトらしい歌い方、パフォーマンスがあると思うのですが、他のアイドルさんは色々な曲を披露しているので、「もっとこういうふうに見せたら可愛く見えるかな」とか、「こういう見せ方があるかもしれないな」と思ったり。

北原:外部のイベントだと、「ハロー!プロジェクトは知っているけどOCHA NORMAは知らない」という方もいると思うので、そういう方に「やっぱりハロプロってすごいな」と思ってもらえるようにならないといけないなと思います。OCHA NORMAの曲はすこし不思議な曲もあって、可愛らしさだけが魅力ではないと思うので、そういう部分でアピールできれば良いなと思います。

米村:個別お話し会とかのイベントで「対バンライブから遊びに来ました」という方も来てくださって、そういう時に対バンで知ってくれてるんだなという実感も感じています。

ーーOCHA NORMAは対バンイベントだけでなく、SNSの発信も盛んです。米村さんはYOASOBIの「アイドル」を踊った動画がTikTokで話題になっていましたね。

米村:あれは元々自撮りで「アイドル」の動画を公開していたのですが、それを見たいつも衣装を担当してくださっている方にお声がけいただいて、再現衣装で撮影することになりました。

ーーあの動画はOCHA NORMA、ハロー!プロジェクトファン以外にも瞬く間に広がりました。

米村:こんなことになるとは思わなかったです(笑)。思っていた何倍もの反応をいただけて嬉しかったです。

ーーTikTok以外にもSNSでの投稿には力が入っているように感じます。

北原:私はハロプロ研修生時代からSNSを大事にしていました。研修生時代はブログはたまにしか更新できなくて、その一回の投稿でどれだけ印象つけられるか、どれだけ覚えてもらえるかっていうのを大事にしていました。その時から壁を飾って写真を撮ってみたりとか、たくさん工夫をして投稿をしています。

ーーその反響を感じることはありますか?

北原:あります。コメントもたくさんいただいていて、自信と元気をもらっています。逆に思ったよりいいね数が伸びなかった時は、何が悪かったんだろうと考えて次の投稿に活かしたり。でも、コメントを頂けることがすごく嬉しいです。誰か一人にでも「頑張ってるね」と言ってもらえるだけで力になるので。

ーー田代さんはグループ加入までは普通の学生としてSNSを見る場面も多かったと思います。

田代:私がアイドルになる前にSNSをみているとタイムラインに色々なアイドルさんが出ていて、パッと見て可愛いなと思ってそのグループに興味を持つことはあったので、SNSって大事だと思います。実際加入して、みんなが注目してもらえるような文章をつけたりすると拡散されたりするので、この投稿が誰かに届くかもしれないと思って投稿しています。

ーー既にさまざまな投稿をしているOCHA NORMAですが、これからやってみたいことはありますか?

米村:YouTubeをやってみたいです。OCHA NORMAのメンバーは個性が強くて面白い子がたくさんいるんですよ。そういう面白さを出していけるようなコンテンツが作れたらいいなと思います。

北原:私は個人のInstagramアカウントを持ってみたいなと思います。今はグループのInstagramで投稿しているんですけど、より自分の個性を発揮できると思うし、作り込みがいがあると思います。

田代:二人が挙げていることももちろんやりたいんですけど、あとは生配信をもっとやりたいなと思います。コメントを読んで返すっていうのをやってみたくて、それでもっとファンの皆さんと近づけると思うし、その中で自分らしさを出せるんじゃないかなと思うので。

■2024年はグループらしさを見つける1年に

ーー2024年はハロー!プロジェクトから新しいグループのデビューも予定されています。先輩として、OCHA NORMAはどのようなグループにしていきたいと思いますか?

田代:名前の由来の通り新時代のスタンダードになる存在になれればと思うので、これから時代とともにハロー!プロジェクトも大きく変化していく中で新しい時代を作るようなグループになりたいです。

北原:一番の特徴にフレッシュさを挙げていただくことが多かったのですが、後輩グループができたらそれが通用しなくなると思うので、フレッシュさにプラスして、OCHA NORMAといえばこれですというようなもの見つけられればと思います。

米村:たしかに。わかりやすいグループのコンセプトを見つけられたらいいなと思います。ハロー!プロジェクトはグループごとでみても“グループらしさ”がしっかりしているグループが多いので、OCHA NORMAらしさをしっかり持って、後輩がデビューしても埋もれないようなグループになりたいです。

(文=佐々木翠)

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