F1、国際輸送企業と新たに複数年契約を締結。20年にわたるパートナーシップを強化

 F1は、国際輸送などを専門とするドイツ企業『DHL』と複数年の延長契約を締結し、彼らの長年のパートナーシップと、20年にわたりF1で最も長くサービスを提供してきたパートナーとしてのDHLの地位を揺るぎないものにした。

 この契約延長は、F1が近年経験している比類のない成長を反映したものだ。DHLは世界中のグランプリイベントの円滑な実施に貢献し、公式ロジスティクスパートナーとしての重要な役割を引き続き果たしていく。新たなパートナーシップの中心にあるのはサステナビリティだが、これは2030年までに二酸化炭素排出量ゼロを達成するというF1の野心的な目標と一致している。

 DHLは、F1のロジスティクススペシャリストとの緊密な協力を通じて、F1の運営が環境に与える影響を最小限に抑えるための革新的なソリューションを特定する上で、重要な役割を果たしてきた。この協力関係は今後数年間継続され、物流関連の二酸化炭素排出量のさらなる削減が推進される。

 すでに大きな進歩が見られており、2023年シーズンは彼らの努力が効果を表したことの証となっている。ヨーロッパのレースでバイオ燃料を動力源とするトラックを使用した結果、ロジスティクス関連の排出量は平均で83%削減された。この取り組みが衰える兆しはなく、バイオ燃料を動力源とするトラック隊は今シーズンは37台と倍以上に増加する見込みだ。さらに、DHLは燃費のよいボーイング777型機に切り変えており、従来の航空機と比較して二酸化炭素排出量を17%削減した。

グランプリ期間中はコース内にもDHLの看板が設置されている(写真は2023年F1バーレーンGP)

 2024年については、DHLはヨーロッパラウンドの後半に環境に配慮したアップグレードをパドックのモーターホームに導入する予定だ。この新しいユニットには、ソーラーパネル、充電ステーション、リサイクル施設が装備され、環境への影響をさらに削減する。持続可能性への取り組みは輸送にも及んでおり、アップグレードされたモーターホームは、バイオ燃料を動力源とするトラックによって輸送されることになる。

 F1のコマーシャル・パートナーシップ担当ディレクターを務めるジョニー・ハワースは、「DHLは我々の長年のパートナーとして、イベントの運営において非常に重要な役割を担っている」と語った。

「そのため、この成功したコラボレーションを今後何年にもわたって継続できることをうれしく思う。我々のパートナーシップは、スポーツが変革し成長するのを目の当たりにしてきた。DHLは、より持続可能なスポーツになるための我々の移行の大きな支えとなってきた」

「2030年に向けてこれは引き続き重要なことであり、持続可能なロジスティクスが発展し続けるにあたって、次に起きるプラスのイノベーションを楽しみにしている」

 DHLのグローバルブランドマーケティング責任者であるアルヤン・シシングは次のように述べた。

「パートナーシップが更新されたことに加えて、我々がこのスポーツで最も長く続くグローバルパートナーであることを誇りに思う。DHLはF1の公式ロジスティクスパートナーとして20周年を迎え、レースの合間の移動を担っている」

「両社とも、サステナビリティの目標に向けた強いコミットメントを共有している。環境に配慮したロジスティクスのパイオニアとして、これらの目標をともに達成するためにF1との協力を続けられることを喜ばしく思う」

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