今年の就職活動に向け、動き始めています。3月1日の「就活解禁」の日を前に、岡山県内の企業60社が参加する就活イベントが行われました。取材をすると、いま企業と就活生が抱えている課題も見えてきました。
続く就活生の「売り手市場」も...コロナ以降、就活生の行動に変化が
3月1日の解禁を前に、岡山市内で開かれた就活イベントです。県内で就職支援を行う「オカジョブ」が、就活生の業界研究の一助になればと開いたものです。参加した学生は…。
(就活生)
「自分のやりたいこと、どういうことに興味があるのか、まだわかっていないので」
「皆がやり始めているので、僕もそれについて行こうかと必死になっています」
いま就活戦線は、企業の人材不足などから「学生の売り手市場」が続いています。しかし就活生は、コロナ以降「進路選択の機会を自ら狭める人」が増えてきているといいます。
(就活イベント主催者・シード 木戸ほのかさん)
「Z世代の方は、インターネッの検索能力にたけているので、インターネット上で気になる企業のことをHPで調べたりとか、口コミサイトでみて、それでもう企業研究が完了したと思われている学生さんが多いように感じます」
「インターネットで企業研究完了」が引き起こす不幸とは
対面での就活の機会が減少したことにより、企業と学生との間に、ある課題が生まれてきているといいます。
(就活イベント主催者・木戸ほのかさん)
「インターネットなどの情報だけで『企業研究を完了した』と思って入社してしまうと、どうしてもミスマッチがおこってしまって、離職率の増加に繋がってしまう」
・インターネットの情報だけで十分に仕事内容が理解できていない
・人間関係が上手くいかない
といった問題を、入社後に抱える学生が増加しているといいます。
企業側も「学生とのコミュニケーションを求めている」
一方で、企業側もこのミスマッチを減らすため、「就活イベントが学生とのコミュニケーションの機会になれば」と考えています。
(参加企業)
「できるだけ多く接点を増やすことによって、人柄ややる気をお聞きしながら、いい方と巡り合えればいいなと思っております」
3月1日に迫る、就職活動解禁。行きたい企業の研究だけでなく、就活の方法も今一度考えてみることが必要なのかもしれません。
(取材した杉澤眞優キャスター)
実際に会場に行って取材をしたんですけれども、来ている学生に「就職する企業で一番大事にしたいことは何ですか?」と聞いたところ、やはり「会社の雰囲気」「人間関係が気になる」という声が多く聞かれました。
(コメンテーター 春川正明さん)
やはり「インターネットだけに限った就活・進路選択」というのは、自分のためにも将来のためにもちょっとリスクが大きいな、と感じました。
私も長年、就活生に対する面接官とか、あとは「テレビ局に行きたい」という学生の相談にも乗ってましたけど、いつもアドバイスしていたのは、「必ず行きたいと思う会社を訪問して」と。会社訪問をすると、例えばテレビ局でも3社も4社もあっても、雰囲気が全然違うんですね。
だから、できるなら、就活生の皆さんは自分の世代に近い若い社員の方たちに、「御社はどんな感じですか?」と話を聞くのはとっても参考になると思いますね。