青野選手に応援寄せ書き 氷見・常連のラーメン店

青野選手のサインと寄せ書きノートを見せる伊藤さん=氷見市丸の内

  ●市民やファンら次々と 楽天入団祝い「元気もらった」

 プロ野球楽天に入団した青野拓海内野手(18)=氷見高=を応援しようと、同校野球部員が常連のラーメン店「氷見ラーメン」(氷見市丸の内)が寄せ書きを集めた。昨年のセンバツ出場など明るい話題を届けてくれた恩返しをしようと、市民やファンにメッセージを募り、3月の卒業に合わせ贈る。大将の伊藤龍司さん(47)は「能登半島地震の中でも勇気づけられた。1軍で活躍してほしい」と期待している。

 寄せ書きのノートはドラフト指名翌日の昨年10月27日から用意。「楽天入団おめでとう」などと飾り付けた特設ブースにノートを置くと、野球部員や同級生らが次々とメッセージを寄せた。青野選手に憧れる野球少年や、「センバツでの活躍に元気をもらった」と県外からメッセージを書きに来る人もいたという。

 同校野球部員は代々、店の常連で、練習後や休日などに度々食べに訪れる。青野選手も、センバツ出場を決めた日や、引退試合となった昨年夏の県大会3回戦の前日にも来店したという。

 プロ指名後の来店時に伊藤さんがサインを頼むと、恥ずかしそうに「サインの練習してきます」と一度断り、後日書きに来てくれた。「試合中はオーラがあるけど、店にいるときは普通の高校生。そのギャップに魅了された」と伊藤さんは笑顔を見せる。

 店は能登半島地震で、断水やどんぶりが割れた影響で10日ほど休業を余儀なくされた。まだ客足の回復は遠いが、楽天のホーム・仙台市での動向や宮崎県での2軍キャンプの様子をネットなどでチェックし、新天地でのはつらつとした姿に元気づけられたという。

 青野選手のユニホームを着て、球場応援に行くのが伊藤さんの今の夢だ。「もし心が折れそうなときが来たら、ノートを見て氷見のみんなが応援していることを思い出してほしい」と成長を見守る。

青野選手

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