「日本人のクオリティが活用されていない」鎌田大地ら補強に不満吐露のラツィオ指揮官を伊大手紙が痛烈批判!「代わりに加わった選手たちも、ろくでなしではない」

ラツィオのマウリツィオ・サッリ監督にとって、鎌田大地の獲得が第1希望でなかったのは周知のとおりだ。ただ、シーズンも終盤に向かうなかで、指揮官が思いどおりの補強でなかったと改めて口にしたことには批判も寄せられた。

チャンピオンズリーグでバイエルン相手に金星を挙げ、称賛を集めたラツィオだったが、安定感を欠く今季の戦いぶりは変わらない。バイエルン戦後のセリエAの3試合で2敗を喫している。

そのひとつ、2月26日のフィオレンティーナ戦で1-2と逆転負けした試合後、サッリは「Aを求めてもCかDかで選ばされるなら、すべてが非常に明白だ」と話した。つまり、自身が望んだ選手とクラブが獲得した選手は違うということだ。

今季のラツィオは中盤の大黒柱だったセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチが退団。一方で、サッリが望んだと言われるピオトル・ジエリンスキやルベン・ロフタス=チーク、サムエレ・リッチ、ドメニコ・ベラルディといった選手の獲得には至らなかった。

加入したのはタティ・カステジャノス、鎌田やマテオ・ゲンドゥジ、グスタフ・イサクセン、ニコロ・ロベッラといった選手たち。だが、レギュラーとして完全に地位を確立したのはゲンドゥジくらいだろう。鎌田をはじめ、サッリの下で大活躍した新戦力は少ない。

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『Gazztta dello Sport』紙は2月28日、サッリの発言を受け、「補強に不満を言うが自分の任務を忘れている」と指摘。「サッリが指示したのは、ジエリンスキ、ロフタス=チーク、リッチ、ベラルディだ。しかし、代わりに加わった選手たちも、ろくでなしではない」と批判した。

「新戦力の2人(ゲンドゥジとイサクセン)はバイエルンに勝った試合でスタメンだった。2人(鎌田とカステジャノス)は後半に出場した。日本人選手はそこそこのクオリティを持つ。それがここまで活用されていない」

さらに、同紙は「監督はベストの11人をピッチに送り出すためだけでなく、すべての選手のクオリティを生かし、プロジェクトに含め、彼らの価値を高めるために高額な報酬を支払われている」と続けている。

「敗れた試合後に一部選手を放り出し、望まないその場しのぎだったと感じさせるのは、彼らを鼓舞するのに奇妙な方法だ」

ラツィオは補強を巡り、サッリとクラブの緊張関係がシーズンを通じて報じられてきた。指揮官の契約は2025年までだ。鎌田の退団は濃厚とも言われるなか、ラツィオとサッリの関係が続くのかも注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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