学芸員が「ラップでバトル」!まさかの第2回大会開催へ 懸命な学芸員さん達の姿に思わず「胸アツ」

学芸員が、本職とはかけ離れた「ラップ」で「バトル」です。

岡山県内の美術館や博物館で働く学芸員が、「推し」の美術品などに対する熱い思いをラップでぶつけ合う「ラップバトルトーナメント」が今週末、岡山市内で開催されるのを前に、学芸員の皆さんが「慣れないラップ」の練習に励んでいます。

なぜ、「学芸員」が「ラップバトル?!

(※注 ラップ調で読んでください)
「小野竹喬やら、池田遙邨とかはいいわな、岡山にいっぱい作品あるもんな。うらやましいぜ。オレが調べているヤツなんて、全然作品見れないぜ」

20代の学芸員の男性が愛してやまないのは、少し渋めの美術品です。

(岡山県立美術館学芸員 鈴木恒志さん)
「推しは『仏画』ですね。阿弥陀様のすごさとかをラップでアピールしていきたいと思います。優勝目指してがんばりたいと思います」

岡山県内の学芸員が、「推し」の美術品などへの熱い思いをぶつけ合う、「ラップバトルトーナメント」です。

実は昨年に続いて今年は2回目。初開催となった昨年は、会場でこんな声も聞かれました。

(去年の来場者)
「はじめて聞いた時は、『何を思ってそれをしたのか』と思ったんですけども」

その狙いとは...美術館などで若い世代の集客が課題となる中、大会を通じてアートに興味を持ってもらおうというものでした。その中身は。。。

(ラップ調で読んでください)
「備前国の岡山の、一番推しの工芸は、やっぱりやっぱり備前焼!」

(ラップ調で。。。)
「見てほしい大半は、貴重な油、貴重なワイン、みんな入れて飲んで楽しんだ!」

ラップとは。。。サクッとウィキペディアで調べたところ、「韻律、リズミカルな演説、ストリートの言葉を組み込み、バックビートや伴奏など様々な方法で唱えられる」とあり、、、果たしてそれに適っているかはともかくとして、リリックを繰り出す懸命な学芸員さんの姿に、熱くなるものがありました。

第2回大会は昨年からパワーアップ!そして未経験者だらけ...

そして今年は、去年より3施設増えた7つの施設の学芸員が参加することになりました。しかし前回のチャンピオン以外は、初出場。ラップは未経験だといいます。

(岡山市立オリエント美術館 伊藤結華さん)
「勉強しているのはエジプト考古学です。普段ヒップホップとかラップを聞かないので、とても緊張しています」

「1、2、3…」

こうした中、事前にステージ慣れしておこうと、この日は7人全員が集まって合同で練習をしました。

当日司会を務める東京在住のラッパーWeapon The Rhyme(ウエポン・ザ・ライム)さんから、マイクの扱い方などについてアドバイスを受けたあと、実際にラップをして感覚を確かめていきました。

でも、「推しへの愛はすごいんです」!

(こちらもラップ調で読むところです)
「池田遙邨が10代の、中学生の頃の作品から、亡くなる年の作品まで、8千点あまりのコレクションがあるんです」

(倉敷市立美術館 佐々木千恵さん)
「ギャラリートークの時は、即興でしゃべっているので、それと同じようにしゃべったろうと。ひたすら『推し』への愛を語ることに徹したいと思います」

(前回チャンピオン 林原美術館 橋本龍さん)
「あまり普段、学芸員って表に出る事が少ないので、『こんな変な人たちが岡山県の美術館の展示をいろいろ企画してやっているんだな』ということが分かって頂いて、色んな館に来てもらえたらいいかなと思っています」

そんな前回覇者の橋本さんが、即興で繰り出したリリックは?

(ラップです)
「ぜひ見に来てください、その後、各館に、ぜひ訪れて、楽しんで下さい」

(記者)「今のは何点くらい?」
(橋本さん)「0点ですね」

学芸員が、推しへの愛とプライドをかけて闘うラップバトルトーナメントは、岡山県立美術館で3月2日と3日に開催されます。

(参加者全員で)
「学芸員、ラップバトール」

席にはまだ余裕があるということですので、興味がある方は、ぜひぜひ訪れてみてください!

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