別府市アートプロジェクト第4弾は栗林隆さん 市民と作り上げる植物園型作品【大分県】

説明会に参加した栗林隆さん(左から2人目)ら=別府市御幸の大谷公園
過去作品「out of the mosquito net,2022年」

 【別府】混浴温泉世界実行委員会(別府市)が主催するアート・プロジェクト「ALTERNATIVE―STATE(オルタナティブ・ステート)」第4弾の詳細が決まった。長崎県出身の現代美術家、栗林隆さん(55)が、植物園型の作品「植物元気炉(仮題)」を大谷公園(同市御幸)に展示する。3月24日から公開予定。

 栗林さんは日本とインドネシアを往復しながら国際的に活動し、「境界」がテーマの体験型インスタレーションなどを発表している。2022年にドイツのカッセルで開かれた世界最大級の現代アートの祭典「ドクメンタ15」で発表した作品が評価され、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。

 今回、展示するのは、「アートを通して元気に、健康に」をコンセプトに国内外で発表してきたシリーズ「元気炉」から派生した作品。ガラスとヒノキで構成し、高さ約4メートル、幅約5.5メートル。内部に市民から寄せられた植物を置く。市制100周年に合わせ、市民と一緒に作り上げることを目指す。

 26日に御幸・風呂本公民館で開かれた記者説明会には栗林さん、檜垣伸晶実行委員長ら4人が出席。栗林さんは「地域の人や観光客がつながり、一緒に育てていくような作品にしたい」と話した。

 実行委は作品内部に設置する植物を募っている。3月8、10日午後1時から同5時まで、同公園で受け付ける。▽根付き、挿し木から成長する植物▽温室栽培に適した常緑がメインの品種▽多年草―などの条件がある。

 問い合わせはNPO法人ベップ・プロジェクト内の事務局(0977.22.3560)。

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