カゴメ、初任給9%増 16年ぶり引き上げ

 カゴメは、基本給を底上げするベースアップ(ベア)を2024年4月から実施する。ベアの実施額は非公表だが、労使交渉で妥結した。ベアの実施は、2005年4月に導入した現行の給与体系以降で初めて。24年入社の4年制大卒の初任給は2万円引き上げ、22万7500円とする。初任給の引き上げは08年4月に実施して以来、16年ぶりとなる。

 ベアは、物価上昇への対応に加え、グループの持続的成長に必要な人材への投資を目的に行う。カゴメ単体の社員(部長職など除く)や嘱託社員の合計約1700人を対象に行う。それ以外の従業員は個別に検討・対応する方針。

 なお、昨年は急激な物価上昇を受け、従業員に一時金を支給する形で対応した。

 4月のベア実施を受け、今春入社の新卒入社の社員は大卒、大学院卒ともに、初任給はそれぞれ23年比で約9%増の水準となる。(菊地治滋)

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