配線ミスで走行中ドア開閉 安全回路作動せず、大分・豊肥線

走行中にドアが開閉するトラブルがあったJR九州の車両(運輸安全委員会提供)

 運輸安全委員会は29日、大分県竹田市のJR豊肥線で2022年10月、普通列車(1両編成)のドアが走行中に開閉した重大インシデントの調査報告書を公表した。走行中にドアが開くのを防ぐ安全回路に配線ミスがあり、誤った電気信号が流れてドアが開いたと指摘した。製造時点で既に配線を誤っていた可能性が高いとみている。

 報告書によると、車両は「新潟鉄工所」(現・新潟トランシス)が1993年に製造。時速5キロ以上での走行中にドアが開かないようにする回路を図面通り配線せず、正常に作動しない状態だった。さらに連結器部分にあるケーブルが裂けており、雨水が入り込んだ際に誤った電気信号が流れ、ドアが開いたとみられる。

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