B2青森ワッツの筆頭株主、破産手続き開始 「チーム直ちに影響ない」

 プロバスケットボールBリーグ2部の「青森ワッツ」を運営する青森スポーツクリエイション(青森市)は28日、同社の株式の約9割を取得し、筆頭株主として経営に参画していた「ANEW Holdings」(本社東京)が、東京地裁から破産手続き開始決定を受けたと発表した。22日付。青森スポーツクリエイションは「直ちにチームに影響はない」としている。

 信用調査会社・東京商工リサーチ青森支店によると、負債額は調査中で、破産管財人は高田千早弁護士(東京)。

 ANEW社は2017年設立。経営コンサルタントや投資事業を手がけ、18年12月期には売上高約1億円を上げていた。23年ごろから青森スポーツクリエイションほか国内の飲料品販売会社や広告会社へ出資するなどしてグループを拡大。しかし、グループ企業の内部留保の蓄積は少なく、新たな資金調達も困難となり資金繰りが逼迫(ひっぱく)した。

 筆頭株主の破産開始決定を受け、青森スポーツクリエイションの鹿内龍治専務取締役は東奥日報の取材に「情報が少なく正直困惑している。9割の株式がどこにいくかがこれからのポイント」と強調。3月2、3日の青森市でのホーム戦は予定通り開催し、2日の試合後に今後の方針などについて会見を開くとしている。

 同社は「関係各所と連絡を取り合い、早急に安定的な運営ができる体制を整えるための取り組みを既に行っている。今後の青森ワッツの運営には影響を最小限に抑え、プレーオフ進出を達成するべく、全社一丸となって取り組んでいく」とのコメントを出した。

 同社は、ANEW社の藤田大次郎代表取締役社長が1月31日付で青森スポーツクリエイションの代表取締役を、同社の藤永裕二代表取締役会長が2月1日付でANEW社の取締役を辞任したことも発表した。

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