頭髪の少ない人たちで世の中を明るくしようと活動している青森県鶴田町の「ツル多はげます会」は22日、同町の山田温泉旅館で春の例会「新春の有多毛(うたげ)」を開催した。自慢の頭に吸盤を付けて引っ張り合う「吸盤綱引き」などを行い、会員が熱戦を繰り広げた。
絵に丸く開いた穴からのぞいた頭が誰のものかを当てる「平和の光当てクイズ」や、ハゲ頭目がけて冷却シートを投げる「ハゲピタダーツ」には会場に集まった45人全員が参加。形や色から誰の頭か真剣に考察したり、狙いを定めて冷却シートを投げたりして楽しんだ。
メインイベントの吸盤綱引きには同町をはじめ、北海道や栃木県から約20人が出場し、2本先取のトーナメント戦を行った。
決勝には昨年9月の秋の例会で優勝した片岡克行さん(58)=五所川原市=と、同10月の「全国大会」優勝の佐々木雅友さん(71)=青森市=が進出。互いに1本ずつ取り合った後の最終決戦では、30秒ほど膠着(こうちゃく)状態が続いたが、片岡さんの吸盤が「ポンッ」という快音を残して外れ、佐々木さんが栄冠をつかんだ。
佐々木さんは「吸盤に愛されているので優勝できたと思う。うれしいです」と笑顔で話した。敗れた片岡さんは「(例会での)2連覇を目指していたので悔しい。次の秋まで鍛えたい」と雪辱を期した。