「一人で頑張らず信頼できる大人見つけて」 女子少年院で群馬県警が講話

「大人が守るから、勇気を持って話してみて」と話す江口さん

 非行に走った少年が相談しやすい環境をつくろうと、群馬県警子供・女性安全対策課は28日、榛東村新井の榛名女子学園で講話を行った。15~21歳の在院者37人と家族21人が、再び道を誤らないために何ができるか考えた。

 同課の少年支援官、江口真紀さん(48)が非行少年3人の事例を取り上げ、背景には虐待された経験や孤独があり、誰にも相談できずに闇バイトや性被害などに至ったと説明した。3人は被害者の心情を想像して反省したり、相談できる友人を見つけたりして更生し始めたという。

 江口さんは、周囲が安心して話せる環境をつくることが大切だと強調した。少年に対しては「苦しいことがあっても、一人で頑張らなくて良い。信頼できる大人を見つけて相談して」と語りかけた。

 講話を企画した同学園の統括専門官、田中佐和子さん(50)は「社会に居場所があれば、再非行の防止が期待できる」とした。

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