石見銀山で転落死事故 大田市が賠償金3360万円支払い和解する方針示す

世界遺産石見銀山で、2023年、観光客がもたれかかった柵の支柱が折れ、川に転落して死亡した事故で、大田市が、遺族に損害賠償金を支払い和解する方針であることがわかりました。

この事故は、2023年3月、大田市大森町の石見銀山遺跡を観光で訪れていた愛知県に住む当時68歳の女性が、木製の柵にもたれかかったところ支柱が折れ、女性は4メートル下の河原に転落して死亡したものです。

現場を管理していた市は、事故の2年前に柵の腐食を把握していましたが、付近を立ち入り禁止などにはしていませんでした。

市は、安全管理が不適切だったとして、損害賠償金の支払いとして3360万円の予算案を3月市議会に提案し、議決が得られ次第、速やかに遺族と和解する方針です。

また、この事故を受け市道や観光施設などを緊急点検した結果、市内270か所で修繕が必要とされ、このうち緊急性が高い66か所は、すでに改修を終えたということです。

© 株式会社山陰放送