JR取手駅西口再開発事業で、茨城県取手市は2月29日、駅前ロータリーに面したA街区に建設する再開発ビル内に、図書館と公民館機能を持つ複合公共施設を整備する方針を明らかにした。現在の取手図書館(同市東)を移転させ、市民交流の機能を追加する。2028年の完成を目指す。
市が同日の市議会全員協議会(全協)で説明した。
図書館部分は延べ床面積約3000~3500平方メートルで、現在の2倍の規模となる。市民交流施設はカフェやイベント空間、音楽スタジオ、会議室などを計画。総延べ床面積は約4000~4500平方メートルとなる。
事業費は40億~45億円を想定し、国の補助(最大50%)や地方債を活用する。運営は、民間ノウハウ活用するため、指定管理者を公募する。指定管理料は年間1億5000万~2億円となる見込み。
市によると、現在の図書館は年間10万人以上の利用がある一方、老朽化が課題。駅前に移設させ、リニューアルすることで、さらなる市民サービス向上につなげるのが狙いだ。市民が集う交流の場を新たに誕生させ、駅前ににぎわいを創出し、街の活性化を図る。
市はこれまで、駅北土地区画整理事業を進め、駅周辺のABCの3街区に分けて土地利用を図ってきた。A街区約0.6ヘクタールは現在、再開発準備組合が事業内容の検討を進め、マンションとなる高層の住宅棟(25階建て)と、公共・商業施設が入る低層ビル(5階建て)の2棟の建設を計画している。市は低層ビルに入る公共施設の検討を進めていた。