FRB連銀貸出、テスト義務付けを支持=クリーブランド連銀総裁

Michael S. Derby

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は29日、連邦準備理事会(FRB)の連銀貸出(ディスカウント・ウィンドウ)について、金融機関によるストレス発生時の利用に備えて具体的な措置が必要との考えを示した。

コロンビア大学で開催されるイベント向けの準備原稿で「現時点でのテストは義務ではないが、健全な流動性管理の一環として義務付けを支持する」と表明。「また、短期の取り付けリスクがある(runnable)調達資金に見合った担保をあらかじめ銀行に用意させ、取り付けが始まった場合に連銀貸出で借り入れできるようにすることも検討する価値がある」と述べた。

連銀貸出を利用することは他の金融機関に問題を抱えていることを知らせることになるため、多くの銀行は利用を敬遠しており、FRBはこうした負のイメージの払拭を目指している。

また、メスター氏は講演後、世界は非常に速く変化するため、銀行監督当局は金融システムの変化に「ダイナミックに」対応する必要があると述べた。

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