岩手県沿岸北部、大雪の影響長引く 停電や休校、ワカメ被害も

停電が続いたため、洋野町が開設した自主避難所に身を寄せる町民=29日午後5時40分、同町大野・グリーンヒルおおの

 岩手県沿岸北部を中心とした2月27日の記録的大雪などの影響が長引いている。29日も停電や休校が続き、洋野町では自主避難所が開設されている。高波による養殖ワカメの被害も判明。盛岡地方気象台によると、1日は低気圧や寒気の影響で雪が降る所が多くなりそうだ。

 洋野町は2月28日夕から自主避難所を種市、大野で計4カ所開設。一時避難した大野の男性(85)は「こんな大雪は経験がない。(自宅は)電気毛布も使えず、寒くて眠れなかった。家族に避難を勧められて来て良かった」と話した。

 町は4カ所中3カ所を29日午後7時に閉鎖し、種市の「アグリパークおおさわ」は1日にかけて受け入れを継続する。大野のパート上野彩子さん(38)は自宅の電気が29日午後4時ごろ復旧したが、娘の華子さん(大野小1年)を思い、施設に身を寄せた。上野さんは「反射ストーブだけでは寒くて大変だった」と疲れた表情を見せた。

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