トランプ氏、年内は「公正な裁判望めない」 機密文書持ち出し事件

Andrew Goudsward

[フォートピアス(米フロリダ州) 29日 ロイター] - 私邸への機密文書持ち出し事件で起訴されたトランプ前米大統領は29日、フロリダ州の連邦地裁に提出した資料で、11月の大統領選に向けた選挙活動を理由に、年内は公正な裁判が望めないと主張した。

同事件の初公判は5月20日に設定されていたが、3月1日に日程変更に関する手続きが開かれる。

トランプ氏の弁護団は「年内に憲法と整合的な方法で公正な裁判を行うことはできない」としながらも、今年8月12日に初公判を開くことを提案した。

検察側を率いるジャック・スミス特別検察官は、7月8日の初公判を求めた。

トランプ氏は40件の起訴内容について無罪を主張している。

大統領選で共和党の最有力候補である同氏は他にも3件の刑事裁判を抱えており、全ての裁判について引き延ばしを狙っている。不倫相手に支払った口止め料に絡む業務記録改ざん事件の初公判は3月25日に開くことが決まっているが、他の3件の公判開始時期は不透明なままとなっている。

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