あきれる野党「茶番劇だ」 首相出席の政倫審、自民議員は評価するが…「しっかり所得申告して納税すると言うと思ったが新証言もなし」 鹿児島県関係国会議員

 鹿児島県関係の自民党国会議員は、岸田文雄首相が政治倫理審査会の場で説明したことを「信頼回復の一歩」と評価した。一方で真相解明につながる新たな証言はなく、野党議員からは「茶番劇だ」と厳しい声が聞かれた。

 自民の宮路拓馬衆院議員(鹿児島1区)は政倫審委員として出席した。岸田首相の弁明を聞き「表情や受け答えから、この問題に責任を持って当たる不退転の覚悟を感じた」という。「非公開では国民の納得は得られなかった。失った信頼を回復する最初の一歩」と強調した。

 首相補佐官を務める小里泰弘衆院議員(比例九州)は「派閥解散に続いてリーダーシップを発揮した。国民に見える形で開催された」と評価する。「当事者に説明責任を果たすよう促したのは意味があった。着実に改革を進めなくてはいけない」と語った。

 「しっかり所得申告して納税するといった踏み込んだ話が出るかと思ったが、同じことの繰り返しで期待外れ。茶番劇だ」と憤るのは立憲民主党の野間健衆院議員(鹿児島3区)。「本来なら(不記載の)全員が出席して釈明すべきだ。説明責任を果たしたとはいえず国民を軽んじている」

 公明党鹿児島県本部代表の窪田哲也参院議員(比例代表)は開催を評価した上で「国民の不信は根強く、永田町と温度差も感じる。厳罰化や使途の厳格化など法改正を実現し、再発防止の歩みを進めてこそ信頼を取り戻せる」と指摘。参院政倫審については「よき先例となるよう公開での開催を」と要望した。

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