石川の人口、自然減最多 前月比1570人減 地震追い打ち

 石川県が1日発表した県内の人口と世帯の推計結果(2月1日時点)で、人口は前月比1570人減の110万6278人となった。能登半島地震が影響し、出生者から死亡者を引いた自然増減は1030人減で、1971(昭和46)年度の調査開始以降、過去最多だった。転出者も増加しており、過疎化が著しい能登を中心に人口流出に拍車が掛かっている。

 1月中の人口動態としては過去最大のマイナスだった。減少した市町をみると、金沢市が314人で最も多く、輪島市256人、七尾市230人と続いた。減少率が最も大きかったのは輪島市の1.17%。次いで珠洲市1.11%、穴水町0.85%、能登町0.77%と奥能登の市町が並んだ。

 地震で241人の死者が確認される中、1月中の県内の死亡者は1595人と過去最多だった。一方で出生者が1月で過去3番目に少ない565人だったことで自然減が拡大した。

 一方、転入者から転出者を引くと540人の転出超過で、1月としては過去最多。超過が目立ったのは輪島市167人、七尾市134人、珠洲市104人だった。

 珠洲市では1月の転出者が112人で昨年1月の16人から7倍に増えた。市によると2月は118人となる見込みで、市民課の担当者は「今後もしばらくは転出が多い状況は続きそうだ」と推測する。輪島市も1月が180人(前年30人)、2月は200人を超えるとした。

 県によると、人口は9カ月連続でマイナスとなり、前月比で減少したのは16市町、増加はかほく、津幡、内灘の3市町だった。世帯数は前月比672世帯減の47万4416世帯だった。

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