防寒着「なぎそねこ」350着を被災地に 長期化する避難生活「寒いので暖かくして」能登半島地震2カ月

能登半島地震から3月1日で2か月。石川県内の死者は241人、住宅被害は7万5000棟以上に上り、今も5700人余りが避難所で生活しています。そうした中、長野県内からの支援も続いています。南木曽町の女性は、少しでも寒さを和らげてもらおうと、伝統の防寒着「なぎそねこ」を届けようとしています。

厚手の生地をミシンで縫い合わせていきます。出来上がったのは、「なぎそねこ」。

背中を暖める長野県南木曽町伝統の防寒着で、袖がなく、手作業などがしやすいのが特徴です。

製作組合会長の吉村早苗さん。来週、300着を被災地の石川県穴水町へ送ります。

南木曽町ねこ製作組合・吉村早苗会長:
「南木曽町も震災に遭いまして、何年か前に。その時もみんなに世話になりまして、(能登半島地震の被災者が)家がなくなって寒いなって言っていたから、ぜひ『ねこ』を使ってもらいたいと思いまして」

2011年の東日本大震災の時は、ねこ作りが忙しく、被災地に贈るなどの支援ができなかったという吉村さん。

能登地震で寒い時期に避難生活を送る被災者の姿を目にし、今回こそはと支援を決めました。

町の商工会に相談し、2月、作り置きしていた300着を穴水町の避難所に届けました。

するとー。

南木曽町ねこ製作組合・吉村早苗会長:
「寒いところなので暖かくてうれしいって。ぜひ皆さん、頑張って作ってくださいっていう手紙をもらった」

長期化する避難生活。まだ寒さが続くことや、「なぎそねこ」の評判も良かったことから、追加で送ることにしました。

組合のメンバーにも協力を呼びかけ、今回は350着を用意。来週、穴水町に出向いて直接、被災者に手渡す予定です。

南木曽町ねこ製作組合・吉村早苗会長:
「ねこだと邪魔にならないし、暖かいし、被災現場で役に立てばいいかなと思う」

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