BE:FIRSTにとって東京ドームは通過点 メンバーの言葉から見えてくる世界へ向けた一歩

昨年から走り続けてきたアリーナツアー『BE:FIRST ARENA TOUR 2023-2024 “Mainstream”』を完走し、3月2日からBE:FIRST初のドームツアー『BE:FIRST LIVE in DOME 2024 "Mainstream" - Masterplan』がスタートする。デビューから約2年4カ月、磨き抜かれたパフォーマンスを見せ、オーディエンスを圧巻してきた7人は瞬く間にドームツアーを実現させた。

そんな彼らはこれまでも度々ドーム公演について言及することがあった。2023年に行なわれたツアー『BE:FIRST 1st One Man Tour "BE:1" 2022-2023』では、SOTAが「BE:FIRSTは近い未来にドームでのライブができるアーティストになります」、「2024年の間に皆さんにその景色を見せます」と宣言し、観客を沸かせたことは記憶に新しい。そして、2024年スタート早々にそれを実現することを発表したのである。ドーム公演の開催を発表したのは、2023年11月3日に行なわれたYouTube生配信「BE:FIRST プレデビュー2周年記念 YouTube Live」でのこと。ここでもSOTAが「約2年前に社長と7人でこの時期、2年後目安でドームに立つアーティストになることが、世界に行く前の最低条件っていうか、そこを目指すっていうのをまず1つにやってきた」とし、プレッシャーの中でもやりたいことをやりながら、ドームに向けて挑戦し続けたことに触れつつ、「(やりたいこととドームへのステップの)どっちも妥協せずにこなして歩んでこれたのは、みんな(BESTY=BE:FIRSTファンの総称)がデビューからずっと僕たちの一歩一歩を肯定して支え続けてくれたお陰」と熱く語っている。しっかりとドームを見据えつつも、自分たちがやりたいことを妥協せずにやってきたからこその自信、そしてBESTYへの感謝が伝わってくる。

その翌日、BE:FIRSTがパーソナリティを務めるラジオ番組『Amazon Music MILLION BILLION』(J-WAVE)でRYUHEIは「デビュー当初からずっと思っていたことがありまして、それが現実となりました」、「僕らもデビューしてから何度か東京ドームの公演を見に行かせていただいたことがあったんですけど、(中略)ゲートの人の混雑具合もすごいなって感じるので、そこに自分が立たせてもらえるのが、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです」と思いを語った。同じくパーソナリティとして出演していたRYOKIも「あくまでも僕たちとしては一つの目印であるドームというものだったんだけど、いざそこでパフォーマンスさせてもらえるってことは、アーティストライフの中では限られた経験だと思うし」とドーム公演を実現できることへの期待を語る。一方で、「ドーム公演が終わった後に、明確に見えるビジョンだったり、次に進むためのアーティストとしての道が見えてくると思うので。世界(での活動)への大きい通過点にはなると思う」とも続けていた。

そう、彼らにとってドーム公演はあくまでも通過点なのである。同日にBE:FIRSTの生みの親であるSKY-HIも、Xに「光栄なる到達点にして、偉大なる通過点、彼等のこの足跡は、そして2024年のドーム公演は、確実に伝説になると思う」と投稿。全員がその先を見据えていることがわかる。

そもそもBE:FIRSTは、デビュー当初から世界を視野に活動をしてきた。公式HPの最初の投稿文にも、「日本、アジア、そして世界へと向けて偉大なる最初の一歩目を踏み出す!」という文章がある。SKY-HIは同上のXの投稿で「確実にドームを飲み込む存在感を持ってしてこの2年間の"Masterplan(=基本計画)"を結実させます」と書いていたり、「僕にはBE:FIRSTがドームツアーを実現するまでの導線が明確にあって、そのために『やりたいこと』と『やらなくてはならないこと』があると考えています」とインタビューに答えていたりしたことも(※1)。つまり、チーム・BE:FIRSTは、世界で活躍するまでのロードマップを描いて、着々と歩みを進めているというわけだ。そして、ドームで満足をしてはいないからこそ、地に足つけたパフォーマンスを発揮してくれるという期待にも結びつく。

とはいえ、嬉しいものは嬉しい。2024年2月3日放送の『Amazon Music MILLION BILLION』でも、「ドームっていう文字の響きがいいですね」(JUNON)、「巨人の始球式で1回行ったことはあるけど、緊張感が違う」(MANATO)と、噛みしめるように語るメンバーの姿があった。

同公演で、間違いなく大きな一歩を踏み出すBE:FIRST。ドームを熱狂させる彼らの姿、そして、世界へと続く道を走り続ける姿から目が離せない。

※1:https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00592/00056/

(文=高橋梓)

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